2022/06/10 非臨床(GLP)

創薬研究での文書と文書管理とは何かについて考えてみます。

医薬品開発における非臨床試験から一言【第30回】

文書管理システムの考え方 創薬研究での文書と文書管理とは何かについて考えてみます。文書管理の原点は、申請資料の信頼性の基準に記載されています。薬事法施行規則の第43条において、申請資料は結果に基づき正確に作成されたものであること、この資料には安全性等を疑わせる結果も含めていること(網羅性)などに加えて、根拠資料の保存性が求められています。日本の信頼性基準に限らず、申請資料は過不足のない網羅的な記載を心がけ、確実な資料保存を行うことが大切です。今回は、これらの文書管理システムの考え方について示したいと思います。 「網羅的な記載」について、治験薬概要書(IB,Investigator's Brochure)を取り上げてみます。概要書は治験開始時に初版が作成され、治験開始の資料としてPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構、Pharmaceuticals and Medical Devices Agency)に提出します。網羅性は、開発を開始する経緯をまとめた情報と、得られた非臨床試験結果の概略が含まれていることは必須ですが、それで必要十分ではありません。「資料」の出発点となる論文や試験報告書は、執筆者が異なり、言語が異なっている場合もあります。さらに概要書は体系的な文書にまとめられていることが肝要です。つまり、この概要書は評価者であるPMDAはもちろん、治験施設の関係者にも容易に理解される文書であることが大切です。 非臨床試験の資料は、多くのSOP(標準操作手順書、Standard Operating Procedures)を運用することで、再現性のある結果と資料の保存性を確保しています。 試験行為の標準化(SOP化)は、難しい課題です。幾度、試験を行えば標準といえるか、標準と言える基準も定めているか、誰が標準と決めるか、標準を決めるための手順書も必要か、などの悩みを持ちつつ、担当者はSOP作成に取り組みます。計画書から始まり報告書までの手順書、個々の実験操作の手順書、データの記録・保存の手順書等になります。試験責任者は、SOPに従って実験を適切に計画して実施し、資料(データ)を適切に収集・保存し、まとめて報告します。そして、正確な実験であることを保存資料と保存過程の記録で示すことが大切です。 非臨床試験の資料は、一般的に「文書規定」のようなSOPで文書の記載フォーマットと表記方法を固定し、この基準に従って試験計画書、生データ、報告書を作成します。 最初の治験薬概要書は、定形的な方法で、非臨床試験の報告書を基に作成され、十分に統一的な文書として完成します。その後は、臨床試験の進捗に合わせて、順次、適切な非臨床試験と臨床試験の結果を加えて、概要書は改定を繰り返します。このような長い創薬研究の期間を考えると、基準となる文書規定も徐々に変化すること、作成者の文書力によって表現内容が異なること、さらに外部施設への委託試験は文書規定が異なること、など、同質の文書(報告書)が集まるとは限りません。特に委託試験の報告書は結果の解釈が異なる場合もあり、十分な協議が必要です。さらに概要書文書にまとめるときは、幾つかの報告書を繋いでストーリーを作って、1つの結論を示すことになります。結果の解釈の科学性に加えて、表現の妥当性が求められます。つまり、理解がブレない表現が必要です。概要書の場合は船頭多くして・・のような場合と、結論先行の文脈など、統一性に欠ける文書は、読者が変わると理解が異なり、疑問が残ることもあります。 対策としては、創薬研究での資料作成に当たっては、開発の初期資料から全て文書規定に沿って記載し、個々の試験結果は分かりやすい記載を心がけることが大切です。どの断片の文書も常に理解できるような内容であるようにしておきます。10年前と今の報告書を見比べて、同じ感覚で読めないと、医薬品の長い研究開発の過程では、示された結果(表現)をどのように解釈するかの議論になります。あなたの作成した資料は大丈夫でしょうか。部署間、年代間、さらには会社間の違いなども課題で、海外データと、国内データの表現の違いも気になります。少なくとも、全ての試験結果の表現を統一するように心がけて創薬研究を進めたいものです。  

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2022/05/13 非臨床(GLP)

機器管理システムの考え方について。

非臨床【第29回】機器管理システムの考え方

機器管理システムの考え方 創薬研究に用いる機器の管理は「システム化」の構築が重要であり、そして確実な結果を確保したいと努力しています。研究室では、血液生化学検査機器や薬物濃度分析機器をはじめ、天秤、冷蔵庫、冷凍庫のような機器、さらには空調などの環境管理機器まで、多くの機器を使用しています。また、特定の管理者が使用する機器から、不特定多数が使用する機器まで様々な使用環境があります。 機器の管理システムは、操作・点検・使用の過程に分けて標準業務手順書(SOP)を作成し、データ管理ではCSV(Computerized System Validation)に注意することが大切です。SOPは、狭い範囲で運用するのではなく、できるだけ広く部門共通を目指すのが大切です。部門の管理者から使用者までの全員が、同じSOPを通じてシステムを守ると効率的な運用に繋がります。 製薬企業の研究体制を考えると、法的な規制要件に沿って、安全性(毒性)研究ではGLPに従い、臨床研究ではGCP、製造はGMPと、それぞれの規制要件が異なります。さらには、探索研究、信頼性基準に従った薬理研究や薬物動態研究もあります。一方で、非臨床試験、臨床試験、市販後臨床試験のような分け方もあります。また、開発テーマ毎の分け方、研究所ごとのような予算上の分け方もあります。これらの社内事情を基本に、できるだけ大きな単位を管理群にまとめて、部門横断的に効率的なSOPが作成されています。 原点の使用機器に話を戻しますと、例えば、LC-MS/MS、HPLCのような分析機器の場合、幾つかの機器がセットになり、ここに分析対象に固有の機器とカラムが加わります。試料と溶媒を用いて1クールの分析終了後、残試料と廃液の処理があります。そして個々の機器のメンテナンスSOPに加えて、分析機器セットのメンテナンスSOPを運用します。 このような運用では、メンテナンスの終わった分析機器セットを維持すれば、使用者は分析開始時にカラムをセットし、試料と溶媒を準備し、SOPに沿って分析開始の確認作業後に、直ちに分析に入ることが可能です。終了時はSOPに沿って終了時作業を行います。使用者が測定結果の解析に入ると、分析機器セットは管理者に戻され、メンテナンスSOPに沿って、必要なら消耗部品交換などを行って維持管理を行います。 アメリカの分析委託研究施設を見学した時に、分析機器セットの維持管理について情報交換したことがあります。SOP社会のアメリカならではのシステムで、分析機器の個人使用は行わず、管理側が常に最適な分析機器セットをメンテナンスし準備しておき、分析担当者は分析機器管理者からシステムを受領して、分析業務を行っていました。ルーチンには最適なシステムであり、基本的に個人使用を認めないスタンスは一理あると思いました。 このように分析機器システムを部門共通で機器管理を行うことで、安定したデータのアウトプットが見込まれます。中央機器分析室のような発想です。機器分析を行う場合に、誰がどの機器をいつ使用しても、問題なく稼働し、確実に同質の結果を示すことができ、試験データの質の保証、つまり信頼性に繋がります。データが変動するリスクを少なくする努力になります。もちろん、研究はアウトプットが大切であり、長期の視点で、研究室に最適化するのが大切です。  

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2022/04/08 非臨床(GLP)

研究開発あるいは医薬品製造などにおける消耗品の管理について考えてみる。

非臨床【第28回】試薬等の消耗品管理の考え方

試薬等の消耗品管理の考え方 研究開発あるいは医薬品製造などにおける消耗品の管理について考えてみます。私が長年に渡って携わった非臨床試験に使用する試薬等の消耗品を、科学的に管理する方法を示します。消耗品の管理も研究開発の重要な一端を担っていると考えています。つまり、消耗品を科学的に管理することで、試験の質の保証に繋がってきます。研究室で使用する消耗品には、試薬、試験管および紙類(ペーパータオル等)などの多くのものがあります。 これらは在庫と廃棄の2つの管理が必要ですが、どのような手順で行っていますか。 各研究室の試薬棚、物品置き場など、身近に共通の置き場所を決めて、誰かが購入して在庫を維持しています。これらは、部署管理を含めて、ある意味、個人裁量です。このような個人管理の場合は、実験室に研究者あるいはチームなどの単位で、同じものがあふれ、新品と在庫品の区別が曖昧になります。すると、使われていないものや、忘れられたものの在庫が増加し、特に試薬等の化学物質の放置品は問題です。実験者は潔癖な性格が基本で、氏素性の定かでない試薬の使用に消極的なのは当然です。 そこで、試薬も含めて、全ての消耗品を「一元管理」してはいかがでしょうか。 管理の単位としては、共用の建物単位を基準に、大きな範囲で行うと効果的です。研究開発部門のように、予算管理が同じ範囲であれば好都合です。管理委員会のような組織を立ち上げ、購入と廃棄を一元管理するISO14001(環境マネジメントシステム)を運用するのも名案です。ISO14001は環境に配慮した事業活動を行うための管理システムの国際規格になります。大量生産・大量消費・大量廃棄を改め、環境への負荷が少ない循環型社会の形成を目指しています。つまり、-方通行型の消費から、環境に配慮した循環型社会を目指すことを目的とした活動といえます。このISO14001に試薬等の化学物質の適正な管理を組み込みました。 化学物質を扱う場合に基本となる情報は、SDS(Safety Data Sheet : 安全データシート)より得られます。経済産業省が管轄して化管法SDS制度により情報管理されています。化管法で指定された化学品を他の事業者に譲渡又は提供する際には、化管法SDSにより、特性および取扱いに関する情報を提供することを義務づけ、ラベルによる表示を行う制度です。 化学物質による、「人」と「環境」への危害を最小限にするには、利用者自ら、厳格かつ適正に管理しリスクを抑えることが、国際社会から求められています。試薬等の化学物質の管理システムとしては、「医薬品管理のIASOシステム」があります。このシステムを使用することで、在庫リストの作成、使用履歴等の情報を共有化し、化管法SDSの情報に従って分類して法規制に従って化学物質を管理します。 試薬管理を行う場合、SDSを参照し、まず未開封と開封後の使用期限と在庫量を決めます。使用中であることの確認も重要です。この原則を基に、関係者全員で、一気に全ての実験室で試薬の棚卸を行います。これにより、使用者不明、開封日不明の試薬などを集めて廃棄します。未開封試薬は一元管理し、定期的に棚卸を実施します。

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2022/03/11 非臨床(GLP)

今回は紙と電子の2種類に限定して実験データの管理を考えてみます。

非臨床【第27回】実験データの管理の考え方

実験データの管理の考え方 創薬過程で発生する実験データとは、大別して2種類になります。1つは、紙ベースのデータであり、もう1つはコンピュータに保存された電子データになります。もちろん電子データを紙ベースに変換して原本とすることも多いと思います。「試料」のカテゴリーでは、病理標本などもデータになりますが、今回は紙と電子の2種類に限定して実験データの管理を考えてみます。 「薬事法施行規則(申請資料の信頼性の基準)、第43条」に、新薬の承認申請資料の根拠資料は、承認の可否が決定されるまで保存されていることが定められています。つまり、申請資料は根拠を持って保存することが大切です。 本シリーズの第2回に「信頼性保証試験とは」の課題で寄稿しました。そこでは、医薬品の開発においてデータの信頼性を保証することは、新薬の価値を明確にする基準として重要と論じました。データの信頼性は承認申請に求められる必要条件と規定し、『日本流の効率的な非臨床試験の考え方』として信頼性基準を示しました。 振り返って、信頼性基準あるいはGLP基準に従った実験データの管理を考えてみますと、単純に実験から出てきたデータだけではなく、そのデータに科学的な根拠が必要です。得られたデータの正確性、再現性、見読性を科学的に保証するデータ管理体制が求められます。試験データの保証は、試験システムの完成度を高めることが基本です。次に、ポイントを再掲します。 正確性:医薬品開発に求められる正確性には、試験に使用する機器と実験操作の標準操作手順書(SOP)を整備することが大切です。SOPを用いて手順を守った実験により、試験結果の変動が少なくなります。つまり得られた結果は正確であると言えます。 再現性:実験結果に変動があると、それが真実であるか、偶発的であるか、再現性に問題があるか、など複数の原因が考えられます。ただし、試験の取り組み方の問題は予め排除しておくべきです。再現性を保つことは、単純であって難しい課題といえます。 見読性:見読性は「データの見やすさ」といえば単純明快で、そこに科学的根拠を示すことが重要です。研究文書は、予め定められた「文書規定」に沿って作成します。根拠となる生データは、共通フォーマットのシート(実験ノート)を用い、見やすい記載を心がけます。 正確性の中で述べましたSOPは、実験を行いつつ改訂を繰り返していると、それを用いた試験と対比した場合、同じSOPの、どのバージョンかが問題になります。あるいは、SOPのバージョンを議論すること自体も問題かもしれません。SOPは実験行為に「十分に習熟後」に作成することを基本とします。表記も文書規定に沿って体系的に作成します。 非臨床試験では個々の試験方法が細部わたってSOP化されて、研究所の歴史の重みのように管理されて使用されています。しかし分析方法のSOPは個々の薬物で異なります。薬物(未変化体)の分析は安全性試験ではGLP下でTK分析し、臨床試験でもGLPと同等のバリデーションを行って分析し、分析法のSOPが作成されます、一方、代謝物分析は、分析対象の代謝物の同定までに時間がかかり、TK分析に加えるか否かでバリデーションも異なり、必要に応じて分析法のSOPが作成されます。

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2022/02/10 非臨床(GLP)

動物実験委員会の考え方について。

医薬品開発における非臨床試験から一言【第26回】

動物実験委員会の考え方 創薬においては、安全性と有効性を非臨床において確認する過程から始まります。そこで、候補化合物が創出されると、これまで述べたin vitroとin vivoでのスクリーニング試験を行います。非臨床でのin vivoとは、「実験動物」を用いた試験になります。この動物の扱いは、法的に管理されており、日本では、実験動物、ペット、家畜、野生動物など、全ての動物を対象とした法律が環境省により定められ、「動物の愛護及び管理に関する法律」(動愛法)と、さらに「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」で具体的に示されています。そして創薬での実験動物は厚労省の管轄になり「動物実験等の実施に関する基本指針」を遵守します。また、日本学術会議からの「動物実験の適正な実施に向けたガイドライン」を参考にします。 これらの法律および省令において、医薬品あるいは医療技術の開発や改良には動物実験が不可欠なことから、実験動物の 飼育管理および動物実験に従事する者は実験動物を生命あるものとして尊重し、その生理・生態・習性等を十分に理解し、常に愛情を持って接するように努めることが求められています。さらに動物実験従事者は、動物実験の科学的かつ倫理的基盤となる3Rの原則、Reduction(使用動物数の削減)、Replacement(代替試験法の積極的な採用)、Refinement(実験手技の洗練による動物が被る苦痛やストレスの軽減)を念頭におき、動物実験を適正に実施します。 創薬企業では、社内の創薬部門に加えて、外部委託試験で実施されるすべての動物実験に責任を持って管理することを原則とします。外部委託試験施設にも同様の動物管理の原則が運用されており、それに従うのはもちろん、委託元は試験の計画において適正な動物実験を行うように努めます。また適用される実験動物の範囲は哺乳類とし、そのほかの生物医学的実験については、これに準拠します。そして、適正に運用するための組織として動物実験委員会(以下「委員会」)を設置します。 委員会は、実験動物の管理および動物実験に従事させる者に対し、適切な教育訓練を行います。つまり、動物実験を計画する際には、動物の生命と動物倫理を尊重しつつ試験目的を再確認し、代替法の積極的な採用、使用する動物数の削減、苦痛の軽減に配慮し、適正な供試動物の選択、飼育環境の確保、実験方法の検討を行うように教育します。そして、委員会は、動物実験の計画段階において審査し、動物実験終了を確認し、必要に応じて助言を行います。 このような動物実験の管理の原則に従うと、実験動物が余ったから・・試しの実験でも・・は、とんでもない発想だと思います。また、余分な動物が必要・・は、実験系の未熟、未完成を露呈しており、必要な実験動物数は科学的に根拠のある計画動物数にします。実験動物の管理は、創薬研究で当然の行為です。

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2022/01/14 非臨床(GLP)

In vivoスクリーニング動態について。

医薬品開発における非臨床試験から一言【第25回】

IN VIVOスクリーニング動態 In vivoスクリーニング動態とは、創薬過程において、実験動物を用いた候補化合物のスクリーニング試験となります。実験領域は非臨床試験の全ての領域(有効性、安全性、薬物動態)となり、候補化合物を効率的に絞りこむ研究を行っています。前回に紹介しましたin vitroスクリーニング動態に対して、動物を使用するために、実験のフットワークがやや悪く、またヒトと動物の種差もあり、しっかりとした根拠を持って試験に臨むことが大切です。 「動態」については、薬物の体内動態を明らかにするPK(Pharmacokinetics)と、毒性試験において薬物の曝露量と毒性作用の関係を確認するTK(Toxicokinetics)になります。つまり、in vivoスクリーニング動態では、PKを指標に薬物動態を考え、TKを指標に安全性の最適化を目指します。さらに、薬物の生体に及ぼす影響やその作用部位、作用機序など薬理作用を研究する薬力学(Pharmacodynamics)に薬物動態の考え方を加えPK/PD解析による至適投与法の探索があります。 経口剤の有効血中濃度を考える場合、まず実験動物に経口投与し血中濃度推移を確認します。ただし、血中濃度は有効性を示すと同時に安全であることも大切です。そして小動物のげっ歯類(マウス、ラット)と大動物の非げっ歯類(イヌ、サル)の間でPKを比較する時に、血中濃度は物差し(解析パラメータ)となり、さらに実験動物の結果をヒトに外挿する物差しとなります。 血中濃度の測定で、薬物の媒体、例えばラットの血漿を用いて分析する場合、同じ条件のブランク試料(正常ラットの血漿)を「生体マトリックス」として使用し、薬物の標準品を加えて標準液を調整します。分析バリデーションの詳細は専門家に委ねますが、特に注目したいのは、定量下限の重要性です。生体マトリックスには様々な生理物質が含まれており、夾雑物質となり分析の精度を落とします。 血中濃度の分析では、定量上限に加えて定量下限が正確であることに注意を払います。この定量下限について、薬物投与後の遅い時間に有意な血中濃度が検出されると、消失半減期が大きくなります。そうなると、単回投与から反復投与時の定常状態の血中濃度を推定すると高濃度になります。このような結果が真実か否かは薬物動態特性に大きな影響を与えます。さらに、臨床検体では、併用薬や食事の影響も大きく、生体マトリックスの分析精度に注意して定量下限を設定することが重要です。薬物動態は用法用量の設定に影響を与えます。 In vivoスクリーニング動態で、薬物投与後に経時的に血中濃度を測定するとき、できるだけコンパクトに試験を行いたいものです。そこで、小動物(ラットなど)では、1群(1薬物)に3個体を準備して、1個体から経時的に微量採血を行い、LC-MSを用いた高感度分析を行って定量を試みます。さらに、代謝物の推移が重要な場合、スクリーニング時点での代謝物標品の準備は難しく、例えば、ピークレスポンスファクターの手法で簡易定量を行ってはどうでしょうか。代謝物の濃度測定は、柔軟な段階的アプローチ(Tired approach)で実施することが提案されています。 測定時点の考え方について、経口投与では、まず、投与後1、3、6、24時間時点の採血を計画し、消失半減期が大きい場合は48、72時間時点を考慮します。また、微量採血であってもヘマトクリットへの影響が少ない範囲での採血量と採血回数を心がけます。但し、消失半減期を求めたい場合は、消失相に少なくとも3点の測定時点があり、対数表示で直線的になっていることが重要です。そこで、投与後1、3、6、8、12、24時間時点などから選択します。

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