不完全な検査データ、操作された記録、電子システムの不適切な管理

FDAは、タイのOTC医薬品メーカーにおいて、データの完全性と文書化の分野で重大な違反を発見した。指摘された違反は、不完全な検査データ、操作された記録、電子システムの不適切な管理に関するものである。具体的には、
FDAは、実施されたクロマトグラフィ分析を裏付けるオリジナルデータが試験記録にないと指摘したが、QCラボのマネージャーはFDA査察の準備のために試験が捏造された事を認め、QAマネージャーもQCラボの試験が故意に捏造されたことを確認した。さらに、製造業者は原材料と最終製品の分析に関するオリジナルデータを提供することができなかった。FDAはまた、出荷試験や安定性試験に使用される電子実験設備に対して、適切なアクセス制限や管理の仕組みが導入されておらず、従業員が電子データを削除または修正することが可能であったことを指摘した。
FDAは製造業者に対し、データインテグリティの問題の範囲を説明し、データ改ざんのすべての形態を開示するために、現従業員や元従業員との面談を実施すべきであるとし、リスク分析によりデータインテグリティ違反が製造される医薬品の品質及び患者の安全性に及ぼす影響を評価するなど、データインテグリティ違反の包括的なレビューの実施を求めている。

指摘1.規格適合性の保証に必要な試験データがQCラボ記録になかった(QC)
指摘2.記録の変更は許可された者にしかできないことを保証していない(QA)    
指摘3.製品の承認/拒否の責任と権限を有するQUを設置していない(経営陣)

※翻訳文のみを参考とするのではなく、必ず原文のご確認をお願いいたします。

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