GMDP+ 継続的教育訓練のご紹介

品質情報と製品回収
GMDP+ 継続的教育訓練のご紹介
―― 品質情報と製品回収 ――
<はじめに>
弊社が医薬品GMPに関するe-learning教材「GMP-eTutor ®」の提供を開始したのは2013年ですが、2020年には、品質(Quality)に加えて、原価(Cost)、安定供給(Delivery)、その他(+)の関連分野(安全衛生、工場マネジメントなど)に対象を拡大し、「QCD+ ®(キューシーディープラス)」として累計23,000名を超えるお客様にご活用いただいています。日本製薬工業協会 DATA BOOK 2025によると、2022年時点の「製薬企業の従業員数(製造部門)」は40,385人ですので、結構な割合の方にご利用いただいていることが想定され、ご利用いただいている皆様に感謝を申し上げます(製薬企業だけではなく薬事規制に関連する業種業界や、アカデミアの方にもご利用いただいております)。
QCD+の品質教材は、PIC/S GMPガイド Part I の章立てを参考として、同ガイドラインのAnnexから選抜したコースも加えて構成していますが、2025年5月、PIC/S Part Iの第8章に対応する新コース「品質情報と製品回収」をリリースしましたので、ご紹介いたします。
<品質情報とは何か>
「品質情報」という用語は、2004年のGMP省令全面改正の際に導入されたもので、それ以前は「苦情」という用語が用いられており、主に医療機関から製薬企業に寄せられる苦情の処理が想定されていました。しかし、現行のGMP省令やGQP省令における「品質情報」は、製造販売業者や製造所に外部からもたらされる様々な情報のうち、品質に関連するものの総称です。医療機関から製薬企業に寄せられる問い合わせ(いわゆる苦情)のほか、原料資材の供給者や工程委託先で発生した逸脱の報告、国内外の行政機関や学術論文によってもたらされる品質関連の情報なども含まれ、情報の内容や入手ルートによって、処理の手順は異なります。
ところで、「GQP」と「品質情報」は日本の規制に固有の用語で、これらを“Good Quality Practice”や“Quality Information”と英訳しても、海外では通じないことが多いでしょう。「GQP」は“Corporate QA”などとすれば趣旨が通じると思いますが、PIC/S GMPガイドや欧米のGMP規制で日本の「品質情報」に相当する用語は“Complaints”で、和訳すれば「苦情」です。しかし、“Complaints”の入手ルートが様々であること、それに基づいて「品質不良(Quality Defect)」に関わる判断をすること、必要に応じて「製品回収(Product Recall)」を実施することなどの要件は、日本の「品質情報」に関する規制要件と調和しています。
<QCD+の新コース:品質情報と製品回収>
今回リリースしたコースでは、以下の4テーマを取り上げています。
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