エッセイ:エイジング話【第68回】
UF水と蒸留水を比較(RMMによる)
さて、2つのWFIのRMM値を比較した結果を伝えますと、UF水のほうが蒸留水よりも2桁低いBio Particlesが得られました。
今回試験では、この2つのRMM値データ取りを同時進行で行うことは叶いませんでしたが、同じ建屋内で3ケ月前後して同じ供給水から測定できました。この長い期間にわたり測定場所提供を英断された製薬会社工場へ感謝の気持ちで一杯です。
このBio particle値を比較する試験は先ず最初に、マイクローザVIP-3017搭載したUF膜ユニットを設置し流出するBio particle値を、RMM機種の中では高感度と認識しているXL-M4Bによりリアルタイム測定を計画しました。
次に、測定ヵ所を多重効用缶式蒸留器出口部へ移し、同じXL-M4BによりBio particle値をリアルタイム測定を計画しました。
試験結果として、UF水は単位時間あたりのBio particle値がほとんど0を表示し偶に1もしくは2を表示した。蒸留水は単位時間あたりのBio particle値がおおむね20±5の幅を表示し起動直後は少し高くなるが直ぐ低下する傾向があった。
試験期間中において、UF水からも蒸留水からも極微量のBio particle値が安定して流出した。
試験の考察として、UF水は、設置初期フラシングを行い採水開始後Bio particles値をほとんどは検出しないか検出しても単位時間あたり1か2カウントであり安定した水質を示した現象を考えると、UF膜モジュール全体を蒸気滅菌した後に、採水を開始していることが安定した水質を得た大きな要因であり、併せてUF膜モジュール出口からUF水が滞る箇所が無いか在っても極短いことも大きな要因と考える。
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