GMP・GQPの変遷と未来を語る【第1回】

-ツムラ、日薬連品質委員会を経験した富塚氏が語る製薬業界の今-

株式会社ツムラや日本製薬団体連合会(日薬連)で長年にわたりGMP(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)やGQP(医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品の品質管理の基準)業務に従事されてきた富塚様と、株式会社シーエムプラスの田中良一が対談を行いました(実施日:2025年6月18日)。

注記:本記事は、対談の内容を基に、GMP・GQPに関する専門用語や日本の薬事規制の歴史的背景を踏まえ、校正・加筆修正を行ったものです。一部、発言の順序を入れ替えるなど、読解性を高めるための編集を行っております。

本対談では、富塚様のご経験を基に、日本のGMP・GQPの歴史とその変遷、そして今後の製薬業界のあり方について深く掘り下げました。
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対談:GMP・GQPの進化と未来への提言
1. 富塚様のご経歴から見えてくる品質管理・品質保証の原点(本稿)
2. 平成17年薬事法改正と「製造販売業」制度導入、承認事項としてのGMP(2025年9月掲載予定)
3. PIC/S加盟と日本の製薬業界の国際的活動の本格化(2025年10月掲載予定)
4. 生薬・漢方製剤に関するJPMA自主基準の策定(2025年11月掲載予定)
5. ISO・QMSと医薬品PQS(2026年12月掲載予定)
6. 改正GMP省令と近年の不正事案を踏まえた、今後の医薬品メーカーのあり方(2026年1月掲載予定)

プロフィール
富塚 弘之 様: 長年にわたり医薬品業界の品質管理・品質保証分野でご活躍。株式会社ツムラでのQC・QA業務、中国工場での品質管理部門立ち上げ、日薬連などでの業界活動など、多岐にわたるご経験をお持ちです。
現在は茨城県の薬事支援コンサルタントとしてもご活動されています。
田中 良一: 株式会社シーエムプラス(元 京都府健康福祉部薬務課)。本対談の進行役を務めます。
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対談:GMP・GQPの進化と未来への提言
1. 富塚様のご経歴から見えてくる品質管理・品質保証の原点

田中:本日はお忙しい中ありがとうございます。私、株式会社シーエムプラスの田中良一と申します。本日は、長年にわたり医薬品業界の品質管理・品質保証分野でご活躍されてこられた富塚様をお迎えし、特別対談を実施いたします。

富塚様は、1980年に株式会社ツムラ(当時の社名:株式会社津村順天堂)にご入社されてから2020年まで、約40年に渡りお勤めされておりました。後ほど詳しくお話しいただきたいと思いますが、日本漢方生薬製剤協会の技術委員会の委員長として、GMP関連の自主基準策定にご尽力いただいたり、日本製薬団体連合会品質委員会委員長を歴任され、その後、当時京都府に勤めていた私が上京して厚生労働省に配属された際やそれ以降も、富塚さんとお仕事を一緒にさせていただいたりした経験がございます。現在は、茨城県の薬事支援コンサルタントとしてもご活躍されており、その幅広いご経験と知見に深く感謝申し上げます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

本日の対談では、富塚様のご経歴を踏まえ、特に品質管理・品質保証にまつわる貴重なお話をお伺いしたいと思っております。具体的には、平成17年の薬事法改正とそれに伴う「製造販売業」制度の導入、PICS/GMP加盟に向けた取り組み、そしてその中で策定された生薬・漢方製剤の自主基準などについて深く掘り下げてまいります。
また、昨今の改正GMP省令や不正事案を踏まえた、今後の医薬品メーカーのあり方についても、富塚様のお考えを伺えればと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは早速ですが、富塚様のツムラ様での40年間のご経歴についてお話を伺いしてもよろしいでしょうか。最初にご入社されてから、どちらの部署に配属されたのでしょうか?

 

 

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