ドマさんの徒然なるままに【第82話】 Disney Movies

第82話:Disney Movies

今年の夏も暑い日が続きますねー(しかも今年は梅雨明け前からか?)。こういう時、身体はかなり疲れていますので、せめて頭を休ませましょう。ということで、童心に帰っていただき、ディズニー映画特集です。元の日本語タイトルが何かを想像しながらお読みください。ちなみに、アニメとは限りません。それではスタート!


【教育訓練って何なんだ?】
● とろん
作業中にうとうとと“ちょい寝”しているのか、ポカミスの多いおっちょこちょいが主人公です。大方は大したことのないミスのため、上司からの注意程度で済むのですが、いつの日か大問題を引き押しかねないハラハラドキドキの要注意人物とマークされながらも力強く生き抜いていくというストーリーです。
あくまでフィクションです。現実であれば、“You are fired!”でしょうね。でも日本のほとんどの製薬会社、労働組合があって管理職でなければ組合員と思いますので、そう簡単にはクビにならない(できない)んですよねー。

● ミクロ傷
これまた、ちょいミスの多い作業員を軸に話が展開しますが、主人公はその上司の管理者です。普段はちょっとしたミスということで治まっているため、あまり問題視されずに済んでいるものの、ポテンシャルリスクとしては「困るなー!?」という管理者泣かせのストーリーです。
前項の「とろん」とは逆に、上司の立場から、“困ったちゃん”を相手にしなければならないという、より現実的な内容になっています。

● ポカしでかす
あまりにもミスやエラー(ポカ)をしでかす作業員が主人公のストーリーです。教育訓練のしがいがあると言うか、しがいが無いと言うか。少なくとも、GMP作業に向いていないということは確かそうです。
ちなみに、いつもポカをしでかす奴が、「またお前か?」と問い詰められ、「今回は俺じゃないよ!」と言っても信じてもらえないといった“オオカミ少年”のような「ポカほんまだす」というタイトルの姉妹編もあります。

● リトル・まぁー迷惑
前項のポカの多い主人公が周囲に迷惑をかけているという自覚が無いため、更生させるのにどうしたら良いかで悩むというストーリーです。迷惑の度合いが“リトル”のうちは良いですが、そのうち“ビッグ”となり大迷惑になりそうな気がしなくもないですが・・・。

【教育訓練以前に必要なことって何なんだ?】
● ズルトピア
自分のミス(ズル)を誤魔化すのが上手な職員たち(作業員&管理者・責任者)のストーリーです。この手の輩が一番厄介なんですよね。でも、そこそこ存在するというのが現実だったりするので、注意が必要です。

● しらばっくれる姫
明らかにお前のミスだというのに、「私じゃない!」としらばっくれる者が主人公の話ですが、一方で普段の態度が偉そうなため、周囲からは「姫」として揶揄されてしまう。
ただ、それさえも気づかない、哀れな者のストーリーです。

● 到の上の知らんぷり
先の「しらばっくれる姫」がさらに悪化した者が主人公で、自分のミスについては、すべて“知らんぷり”するという強者の到達点のようなストーリーです。
こうあってはいけないという反面教師の内容ですので、皆さんはお気をつけください。

● 平気マックス
先の「しらばっくれる姫」や「到の上の知らんぷり」が極限まで悪化し、何をミスしても、何が起こっても、自分のせいじゃないとして“平気”だという豪傑と化した者のストーリーです。
皆さんは、こんな風にならないようにしましょう。

【クリーンルームの清浄度って何なんだ?】
● アラ・塵
クリーンルームに“あらっ!”と思うような塵が認められるということで慌てふためくというストーリーです。クリーンルームの清浄度クラスやルーム内の位置にも依りますが、無菌室であれば完全にアウトでしょうね。
《注》ところで、トリヴィア的な“いらんがな”の知識ですが、「塵(音読みとしては“じん”、訓読みとしては、“ちり”)」と「埃(音読みとしては“あい”、訓読みとしては“ほこり”)」の違いを知っていますか? 塵も埃も元は割合を示す単位で、「塵(じん)」は十億分の1を、「埃(あい)」は百億分の1を示します。割(わり)、分(ぶ)、厘(りん)、毛(もう)、・・・として続きます。少なくとも、塵>埃ということになります。
 

● 溢れる盛の微除
製造作業室じゃないから大丈夫と言って、製品保管室をいい加減にしておいたら、塵や埃が積もって溢れてしまい、掃除しても切りが無い状態となってしまったというストーリーです。
お宅は、原材料保管室がそうだってか? 反省して清掃しましょう。

【QAのお仕事って何なんだ? 記録類のレビュー】
● ジャングル・ログブック(ジャンキー・ログブック)
ジャングルのような滅茶苦茶(ジャンキー)な記録書(ログブック)の中で、第三者の目にも理解できるようなスッキリとした記録書に整理し直し、周囲から感謝されるというサクセスストーリーです。
読者の皆さんも見習いましょう。

● 抜け穴と逸脱の膿
製造記録や試験検査記録のレビュアーのストーリーです。どの記録を見ても必ず漏れ(抜け)があり、しかも作業自体が逸脱しているという散々な状態の中で、「こんなんじゃダメだ! 膿を出し切って改善するんじゃー!」と奮闘する涙ぐましいQAの物語です。

【QAのお仕事って何なんだ? 査察・監査の対応・その1】
● ライアー・キング
監査で皆が頑張って対応しているにも関わらず、たった一人のおバカQAが、嘘までついてしまったという、しょーもないストーリーです。嘘とは言わないまでも、「えっ、そんなことまではしていないだろ!?」といったことを平気で言う奴がたまーにいます。特に、相手が海外からの場合、何でも「Yes, Yes」と平気で答える奴に多いパターンです。
危なくて、オーディターの質問よりも注意が必要になります。実話です。

● コンラン
監査で皆が頑張って対応しているにも関わらず、たった一人のおバカQAが、しょーもない言葉をオーディターに言ってしまい、監査を“混乱”に導いてしまうというストーリーです。
経験的には、こんな奴が一人くらいは必ずと言っても良いほどいます。

● ダイナシー
前項のおバカQAが暴走し、監査を台無しにしてしまうという哀れなストーリーです。経験的にはここまで酷い状態に至ったことはありませんが、書面調査で複数の“島を作って実施する際(製造関係と分析関係といった分担形式で進める書面調査)”に、ある島が危ない状態になっているのを発見し、食い止めたことはあります。
ちなみに、この「だいなしー!」という言葉、何となくIKKOが指を振りつつ言いそうに思えてなりません。

【QAのお仕事って何なんだ? 査察・監査の対応・その2】
● 指摘の国のアリス
製造所でQAを担当している主人公のアリスが、指摘の国に迷い込み、多数の指摘を受けながらもGMPの本質を理解し成長していき、査察・監査の対応を難なくこなして、指摘ゼロにするという涙ぐましいストーリーです。

● 問い・ストーリー
査察や監査の応対要因として活躍するQAのストーリーです。ある時に、査察官やオーディターから、おびただしい数の質問攻めに遭いブチッと切れてしまうという職業病を題材にした、ちょっと考えさせられる内容です。

● リメンバー・QA
前項の職業病から回復して復帰したものの、誰も彼の功労を意識していなかったという哀れなQA担当者のストーリーです。
ノンフィクションだったりしたら怖い・・・。

● (もう)たくさん
完全にキレてしまい、挙句の果てに自暴自棄になってしまったという哀れなQAのストーリーです。
周囲の方々、救ってやってくださいな。

【苦情処理・回収処理って何なんだ?】
● 穴と行きすぎの情報
苦情処理がいい加減で情報に洩れ(穴)があるかと思えば、伝言ゲームのように別の話になってしまっていたりと呆れかえる製薬会社のストーリーです。挙句の果てに、製品回収に至るのですが、全く別の製品の回収をしてしまったりと、救いの無い、究極のダメ会社のドタバタ劇です。
えっ、それってうちの会社のことだって!? これ、フィクションのはずなんですが・・・。

【この組織って何なんだ?】
● 最低自慢まいる
実際にやっていることは他愛ないことなのに、自慢話ばかりする奴のストーリーです。こういう輩がいると、まいりますよねー。品質への影響は無いことからあまり問題視されないのですが、こういう輩がいるとウンザリして、仕事への意欲が萎えるんですよねー。
少なくとも、組織としてはマイナス効果しかないと言えます。

● 眠れる森氏のビジョン
責任役員である森さんが、会社の品質に対するビジョンを一生懸命に説明するものの、「あいつ誰なんだ、偉そうなこと言って!」として、彼が責任役員であることさえ認知していないダメ組織の中で奮闘するストーリーです。
こんな組織にだけはならないように注意しましょうね。

● ビジョンと野望
総括製造販売責任者が、目の上のたんこぶと思っている責任役員を追い出し、次は自分がのし上がるんだという野望に燃え、現在の責任役員のビジョンじゃダメなんだと言いふらして反旗を翻すストーリーです。
組織として一致団結して品質の確保・向上、そして安定供給を目指すという当然の意識からはかなりズレた内容ですので、コンプライアンス研修の反面教師材料として使いましょう。

● 奥の負産
Quality Cultureどころか、負の遺産しかないという、あまりにも酷くて反面教師にもならないという、しょーもない製薬会社のストーリーです。
ちなみに、「奥」という漢字、“くま”という読み方があるのを知ってましたか? 


さて、ディズニー映画のオヤジギャグはここまでですが、最後に頭休めのついでとしてちょっとしたクイズです。ディズニーの有名なキャラクターは誰でしょう? 答えは、本話の末尾に記載しています。

1問目:密度まー薄
製造でも試験検査でも、その作業の内容(密度)が、まー薄いこと、薄いこと。そういう手抜き癖のある奴のことです。

2問目:どうなる逸脱
とんでもなく逸脱が多いこと、多いこと。しかも、その処理といったら見かけだけの応急措置(パッチワーク)で根本原因の究明もしないため、何度でも同じことを繰り返す奴のことです。


いかがでしたか? 少しは頭を休めることができましたか? 中身の無い“オヤジギャグ”で返って疲れたってか。うーん、申し訳ありません。筆者としては、頭を休めることもなく、どうやって“GMPっぽい”内容にするか、かなり悩みながら執筆したんですけどねー。では、まだまだ暑い日々が続きそうではありますが、次回はもう少しためになる内容を検討しますね。


では、また。See you next time on the WEB.



【徒然後記】
TACO
米国に流行語大賞があれば、2025年度の大賞を取りそうな言葉がある。そう、「TACO」なる言葉である。「Trump Always Chickens Out(トランプはいつもびびって逃げる)」の略であるが、最初は強気に攻めるが、最後はひびって逃げるという意味である。
この日本においては、言われる側からの視点になるためか少し見方が違うが、トランプ大統領を皮肉った四字熟語が出てきた。「「朝令朝改」という言葉である。元は「朝令暮改」であり、命令や政令などが頻繁に変更されて一定せず、朝出した命令が夕方にはもう改められるという意味で使われる、仏教の教えに由来する言葉である。発言がころころ変わっていることは、傍から見ても分かるくらいだから、皮肉を言われても仕方が無いと言える。
就任してから約7ヵ月が経過したに過ぎないのであるが、米国内だけでなく、世界中が振り回されている感がある。通常で行けば任期はまだ3.5年近くある。これから先どうなるのか? 良いか悪いかはともかくとして、歴史に刻まれる大統領になることだけは間違いなさそうである。
ちなみに、「サイコパス(psychopath)と双璧をなす「ソシオパス(Sociopath)」なる人格特性者がいる。トランプ大統領を見れば見るほど、ソシオパスなる人格特性者って、こういう人なんだと理解できたような気がする。

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《参考》以下は、本当のディズニー映画の日本名タイトルと日本公開年月です。
・ トロン(1982年9月)
・ ミクロキッズ(1990年3月)
・ ポカホンタス(1995年7月)
・ リトル・マーメイド(1991年7月)
・ ズートピア(2016年4月)
・ 白雪姫(1950年9月)
・ 塔の上のラプンツェル(2011年3月)
・ ベイマックス(2014年12月)
・ アラジン(1993年8月)
・ 眠れる森の美女(1960年7月)
・ ジャングル・ブック(1968年8月)
・ モアナと伝説の海(2017年3月)
・ ライオン・キング(1994年7月)
・ ムーラン(1998年9月)
・ ダイナソー(2000年12月)
・ ふしぎの国のアリス(1953年8月)
・ アナと雪の女王(2014年3月)
・ トイ・ストーリー(1996年3月)
・ リメンバー・ミー(2018年3月)
・ ターザン(1999年12月)
・ 海底二万哩(1955年12月)
・ 眠れる森の美女(1960年7月) 先の映画と同じです
・ 美女と野獣(1992年9月)
・ くまのプーさん(2011年9月)

【クイズの答え】
1問目:ミッキーマウス
2問目:ドナルドダック
《注》「くだらなすぎる」って!? まぁー、そんな固いこと言わずに。ちょっとは頭休めになったでしょ。
 

【お詫び】
ミッキーマウスさんとドナルドダックさん、お名前を勝手にお借りしておいて、失礼な奴のことにしてしまいました。ごめんなさい。

 

 

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