エッセイ:エイジング話【第76回】

自粛と異物混入

 微生物は好みの環境下で活動を続けること、BOD検査を例にしてこの欄で前に取り上げました。人も新しい環境下で始めは大人しくしますが、馴染むと次第に活発な活動をするように成ります。

 島国で育ち大陸へは大人になるまで行く機会が無かった私は、周りの人を観察しながら何方かと言うと、目立たない振舞を心掛けましたから突飛な行動は控えていました。
 様々な環境に晒されることが少ない島国で育つと行動は画一化するように感じます。このたびのパンデミック対応で、この画一化の先に在った自粛は、COVID-19感染症をくい止める良い面に働いたかなと振り返ります。
 一方で、横浜港に停泊したクルーズ船乗客・隅田川の屋形船での会食客が、下船後に陸上で受けた対処では行動様式画一化は悪い方へ働いたと思います。

 豪華クルーズ船旅や隅田川屋形船会食へは、少なからずねたみ感情も有ったように感じます。この感情は自粛とは相反する、かつ切り離せない感情に端を発する根深い行動様式なのでしょう。狭い島国では、その人なりの個人行動を尊重する考えが根付くにもう少し時間が掛かります。

 

 

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