エッセイ:エイジング話【第1回】

エイジングは変身すること

 人が年を重ねること・商品が発売されて時がたつこと、これがエイジングでしょう。周りの状況が変わり、性能がより向上した商品が世に出ると、モノのシフトが進みます。
 LPレコードからCDへ、在来線特急から新幹線へ、そろばんから電卓へと多くのモノのシフトを日常で体験してきました。
 古い住宅で花壇を造ろうと庭を掘っていますと、「どかん」が出てきました。この住宅が建てられた頃は、庭の排水管には陶管(とうかん)を使うのが一般でした。継ぎ目から水が漏れても気にはなりませんでしたが、水が漏れない塩ビ管へシフトしました。
 ところが、この塩ビ管を廃棄し焼却されると、人の健康を害するガスが発生することがわかり、塩ビ類は焼却せずに分別処分することが義務付けられました。
 最近聞いた象徴的な話題は、ポケベル事業が2019年9月末で、サービスを停止するという発表です。平成の初期1996年には、契約数が1千万件を超えたが、2018年には利用者数が1500人を下回ったこと、端末の製造が終了して20年を経過したことを、サービス終了の理由としております。
 1968年に日本電信電話公社(現在のNTT各社)が開発したポケベルは、即時性の高い文字通信という分野を担ってきました。2018年に豪雨で災害をもたらした地域では、文字による情報伝達がポケベルを使って行われたと知り、古いモノも継続して使う用途が残っていて、好ましく思っておりましたが、登場から50年で姿を消すこととなりました。
 年を重ねる加齢とゴロ合わせして「華麗な変身」、エイジングの良い面を取り上げましょう。新車を購入してから1週間程度の段階は、エイジング運転が必要とあります。いきなりエンジン全開での高速道路走行は、エンジントラブルの元と聞きました。「年を重ねるほど馴れる」これはエイジングの良い面です。

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