品質に関する承認申請資料について【第4回】

 製剤開発について、ICH Q8「製剤開発に関するガイドライン」の適用と申請のタイミングについて質問を受けることがある。Q8では「経験に基づく方法とより体系的な手法のいずれか、あるいは両者の組み合わせのいずれかを選択してもよい」とされており、従来の方法が否定されるものではないことから、適用はそれぞれの企業戦略によるとしか回答出来ないのであるが、当局から公表されているとおりQ8による申請は着実に増加している。Q8ガイドラインを暗黙知から形式知への変化(技術者が経験に基づいて開発していたものを手順化するような変化)と考えれば、Q8で述べられていること自体目新しいものではないように思われる。欧米の文化は文書化が基本であり、手順化されていなかった技術を文書化、手順化していくことがQ8への取り組みと考えられないであろうか。

~閑話休題~
 それでは、原薬に続き2.3.P 製剤の作成要領について述べる。
 

2.3.P.1 製剤及び処方
 製剤及びその処方について、剤型、成分分量、配合目的、規格(日局、局外規等)を表形式で示す。
 

2.3.P.2 製剤開発の経緯
 3.2.P.2 に記載の内容及びデータに関する考察を示すのであるが、必要に応じ、臨床試験に用いられた各処方の組成及びその溶出特性の一覧表を示す。
 製剤開発に関するガイドライン(薬食審査発第0628第1号平成22年6月28日)にも記載内容につき、述べられているので参照されたい。

2.3.P.2.1 製剤成分
 2.3.P.2.1.1 原薬 

 原薬と添加剤との配合適正を考察する。また、製剤機能に影響する可能性がある原薬の重要な物理的化学的性質を記載して考察する。
 2.3.P.2.1.2 添加剤
 添加剤について、選択理由、添加量及び製剤機能に影響する可能性がある特性を機能と関連づけて考察する。
2.3.P.2.2 製剤
 2.3.P.2.2.1 製剤設計

 申請する投与経路及び用法を考慮して、製剤設計の概略を示す。製造処方中の添加剤量や特性の範囲について、妥当性を示す。
臨床試験等に用いた製剤処方と申請する製剤処方が異なるときは、それらの製剤が同等・同質であることを本項で考察する。考察に際してin vitro 試験又はin vivo 試験を行う必要がある場合があり、 そのような場合にはそれらの試験結果を参照しながら考察する。
 開発段階において処方変更等があり、そのin vitro 試験(溶出試験等)を実施した場合は、本項に記述する。in vivo試験(生物学的同等性試験等)結果については第4部又は第5部に記述し、本項では適宜それらの試験結果を引用して説明する。
 2.3.P.2.2.2 過量仕込み
 過量仕込みとは表示分量よりも増量した目標分量である。過量仕込みが記載されているときは、その妥当性を示す。
 2.3.P.2.2.3 物理的化学的性質及び生物学的性質
 製剤特性に関係した事項(例:pH、イオン強度、溶出特性、分散性、再調製の際の溶解性、粒度分布、凝集性、結晶多形、レオロジー特性、生物活性/力価、免疫学的性質等)について記述する。

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