【日本版NIH設立 及び 最近のFDAウォーニングレター】ASTROM通信<71号>

株式会社プロス発行のメールマガジン『ASTROM通信』のバックナンバーより記事を抜粋し、一部改編をしたものを掲載いたします。

本稿は【2015.4.1】に発行されたものです。
記事の原著は、こちらでご確認下さい。 ASTROM通信バックナンバー


こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

待ちに待った桜がついに咲き始めましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?

さて今回は、下記の2つのテーマについて取り上げたいと思います。
1.2015年4月1日(本日)設立される日本医療研究開発機構について
2.FDAの製造及び製品品質オフィスから2015年2月に発行された2件のウォーニングレター
  (Warning Letter)について

最後までお付き合いいただければ幸いです。
 

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1.日本医療研究開発機構について
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日本版NIHとも呼ばれる日本医療研究開発機構(AMED:Japan Agency for Medical Research andDevelopment)が本日(2015年4月1日)設立されます。

独立行政法人日本医療研究開発機構法によると、AMEDの役割は、下記のことを総合的かつ効果的に行うことにあります。
・基礎的な研究開発から実用化のための研究開発までの一貫した研究開発の推進
・研究成果の円滑な実用化
・研究開発が円滑かつ効果的に行われるための環境の整備

これまで、文部科学省、厚生労働省、経済産業省がそれぞれ管理していた医療に関わる研究開発事業が、AMEDに移管され、事業運営がワンストップサービス化されることにより、縦割りだった研究費の効果的な配分、省庁ごとに異なる研究開発計画の標準化等のメリットが期待できると言われています。

2015年3月22日に東京で開催されたAMED国際シンポジウムの中で、甘利経済再生大臣は、AMEDの設立により、画期的な新薬を開発し、経済成長に繋げたいという考えを示しており、AMEDに対する政府の期待の大きさを感じます。

2017年度から研究費の配分が開始されることになっていて、既に、AMED委託研究開発の公募もされています。
ちなみに、2017年の予算は、トータルで1423億円になるそうです。
■AMED委託研究公募要領について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkyuujigyou/hojokin-koubo-h27/dl/nihoniryou_koubo2.pdf

このAMEDは、日本版NIHと呼ばれていますが、日本の職員は300人前後なのに対して、本家アメリカのNIH(アメリカ国立衛生研究所)は、国立癌研究所、国立ヒトゲノム研究所、国立アレルギー・感染症研究所 等27の組織、1万8000人以上のスタッフで構成され、そのうち6000人以上が科学者(医師、生命科学研究者)なのだそうです。また、年間の予算額は250億米ドル~300億米ドル(3兆~3兆5000億円)で、自前で研究するだけでなく、世界中の研究機関に対する助成をしたり、バイオテロの予防も行ったりしているそうです。

さすがアメリカという気がしますが、それはさておき、日本のAMEDの今後が楽しみです。

■出典
厚労省HP
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10600000-Daijinkanboukouseikagakuka/itaku.pdf
独立行政法人日本医療研究開発機構法について
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/housei/18620140530049.htm
日経デジタルヘルス
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/EVENT/20150206/402940/?ST=ndh&P=2
Wikipedia 「アメリカ国立衛生研究所」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E8%A1%9B%E7%94%9F%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80

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