【解説】FDAデータインテグリティQ&Aガイダンス最終版

データインテグリティはここ何年かGMPの大きな懸案事項となっており、それについて各規制当局も様々な対策を考慮し、FDAは2016年に基本的な事項に関するQ&Aのドラフトガイダンスを発行している。
今回は寄せられたコメントやそれ以降の状況を踏まえて、その最終版を2018年12月12日に『Data Integrity and Compliance With Current Good Manufacturing Practice Questions and Answers』として発行した(原文:https://www.fda.gov/downloads/Drugs/GuidanceComplianceRegulatoryInformation/Guidances/UCM495891.pdf)。

2016年版ドラフトとの基本的な差はなく、変更点は説明の違いといって良い。
データインテグリティという言葉を聞くのは比較的最近であるが、オリジナルデータの重要性そのものは昔から変わらず、データの信頼性を必要とするすべての分野、例えばIUPACの実験ノートや会計帳簿とも共通する問題である。

この以前からの一般的な問題が時として医薬品業界で混乱を招いているのは、電子データの取り扱いに関する事項が特殊なものとして捉えられた結果であろう。
電子データは従来からの紙データと原則的に同一であるが、電子データの取り扱いに関してはコンピュータバリデーションばかりが強調され、最も肝心な品質保証からの立場が軽視されてきたきらいがある。

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