アジア各国の文化を知りたい!「日中異文化」雑感(一)

アジア各国の文化を知りたい!
 

■このコラムについて
CM Plusは社員の約20%が外国籍です。また、2013年にベトナムに、2014年にシンガポールに子会社を設立し、それぞれの国へ日本から出向をしている社員もおります。仕事や案件もインドネシアやタイ、ミャンマーといった東南アジア各国に拡大しております。
そのような中、外国籍社員からの「日本に来て驚いた」話、各国へ出向中社員からの「日本とは全く違った」という話が盛り上がったため、「文化の違い」をテーマとしたコラムとしてまとめる事にいたしました。
 

なお、本コラムでは、テーマを随時募集いたします。今後、アジア各国へ展開を考えている皆様はもちろん、ビジネス文化のみならず、以下対象について知りたい事項がありましたら、お問い合わせフォームよりお知らせください。
※対象:中国、台湾、インドネシア、シンガポール、ベトナム、マレーシア
 

■お問い合わせフォーム
http://www.gmp-platform.com/contact/
 

第1回は、日本と中国との文化比較です。


 

「日中異文化」雑感(一)
 

 最近、もっぱら翻訳の仕事に浸かっている関係で、言葉のニュアンスや表現の違いがその国の文化によるものだと、再認識させられることが非常に多いです。
 さて、グローバル時代に入ってから、我々は一昔のように「異文化」に対する恐怖感、神秘感が薄れてきているのも事実でしょう。特に、インターネットの普及に相まって、世界各国の情報が波のように押し寄せてくる毎日、それぞれの国事情を異文化として扱うこと自体が減りつつあります。しかし、身近にありながら、意外と知らない文化の違いが今も海外との相互理解の壁になっているのです。
 今回から数回に分けて、まず、あの「近くて遠い国」からスタートし、「日中異文化」雑感と題し、言葉に表れる文化の違いの例の数々を取り上げながら、特に我々日本人が誤解しがちな慣用語や諺、決まり文句等を皆さんと一緒に考える機会を供する趣旨で、私見を述べさせていただきます。
 その一回目として、今回は、医薬用語に注目し、ペンを進めていきたいと存じます。
 

「医生」
 いきなりですが、医者のことを中国では「医生」といいます。漢字だけを見ると、なんだかインターンではないかと思われがちですが、インターンではありません。日本では医者を先生と呼ぶのを思えば、不思議なほうではないと思います。
 わたし達は病院でさまざまな診察科の案内標識を目にしますが、殆ど漢字で書かれています。比較的に新しい病院の場合、その下に英語が併記されていますが、多くの人は気が付かないでしょう。各診察科の呼び方は日中間に大差がなく、そのまま通じます。病院関係の異なる表記の代表例として下表にまとめます。

 

日本語

中国語

病院

医院

医者

医生

看護婦、看護士

护士(護士)

インターン

実習医生

入院

住院

婦人科

妇产科(婦産科)

歯科

牙科

薬局

药房(薬房)

 

 わたし達は体に不具合がある時に病院へ行きますが、この行為を中国語で「看医生」と表現します。つまり、医者を見るのです。明らかに医者に見てもらうために行くのですが、国が変われば、発想も違います。
 思えば、昨年の世界一ユーモアな小噺に次のパキスタン名優のレーリー氏と記者との会話が選ばれていたらしいですが、どこか発想が近い部分が見えてきたような気がしました。
 

 記者:長寿のあなたはまだよく病院へ行きますか。
 レーリー:ええ、よく行くよ。
 記者:なぜ?
 レーリー:患者が病院に行かなければ、医者は生きていけなくなるから
 記者:......えっと、薬はよく飲みますか。
 レーリー:いや、もらった薬は捨てる。私も生きていかなければならないからさ。
 記者:.......
 

 ちなみに、中国語で「去医院」と書いて病院へ行くことを意味しますが、何か他の用事があっていくというニュアンスが含まれます。

 

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