アジア各国の文化を知りたい!「日中異文化」雑感(三)

2015/04/27 その他

 前回は、ことわざの表現の違いを取り上げて私見を織り交ぜて書かせていただきましたが、今回は、私たちの日常生活の中でよく目に触れ、耳にしながら、変哲ともなんとも思わない身近な事柄を集めてひとつ話題を提起したいと思います。本来、この「雑感」と称すシリーズには甚だ相応しくないかもしれませんが、今回限り敢えて、「名詞の訳し方」を通じて、日中文化の差、「誇張vs単調」について一話をまとめることにします。
 

 グローバル時代+ネット社会、これが、否応なし我々を取り巻く環境なのです。目まぐるしい変化を遂げ続けているのはもちろん、外国で生まれ、やがて世の中で普及されるようになった無数の名詞をどう翻訳すればいいか、誰も考えたことのないようですが、結構難しい問題の筈です。
 これについては、日本語には片仮名という実に便利な元素が用意してある関係で、瞬時に対応できてしまいます。しかし、中国語は全て漢字を使わないといけませんので、そう簡単に事は収まりません。昔は外国との交流が少ないから、国境を越えて入ってきた新商品や新技術も少なかったのでしょう。名詞を一つ一つ自国同胞に馴染ませるように、丹念に訳していたようです。例えば、レコードを「唱片」、ラジオを「収音機」、テレビを「電視機」、コンピュータを「電子計算機」といったものです。
 固有名詞についても、工夫して訳しているものが数多くあります。有名なのは、外車のベンツを「奔馳」といい、アメリカのハリウッドを「好莱塢」といい、サンフランシスコを「旧金山」、ハワイを「夏威夷」と、ホノルルを「檀香山」と訳しています。他の代表例として下表にまとめておきます。



 

 数年前からLEXUSは、動かぬ人気ナンバーワンの車となりました。最初に中国に紹介されたときは、「凌志」という中国名が付けられていました。ドイツの「奔馳」、「宝馬」と呼応して「空を飛ぶように」という意味が込められて大変壮麗な命名と思われていましたが、トヨタ側の意を汲んだと見えて、今は初心に戻ったように、単なる発音のまま、と呼ばれるようになりました。
 

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