通訳あるあるネタ【第1回】

はじめまして、通訳者の西手夕香里と申します。

カナダのブリティッシュコロンビア州にある高校を卒業後、都内の女子大に進学、卒業論文はマヤ・アンジェロウの “The Heart of a Woman”の翻訳でした。作品に登場するジャズ歌手のBillie Holidayにのめり込み、彼女の音楽を聴きながらウイスキーを片手に進めた卒論が学科首席となり、ご縁があって指導教授の母校であるキリスト教系私立女子中高一貫校の英語教員になりました。
礼拝堂のパイプオルガンやステンドグラス、伝統ある校舎、美しい中庭、ゆったりと流れる時間…夢のような三年間を一緒に過ごした生徒たちを卒業式で見送った後、私も通訳者を目指して渡米します。

カリフォルニア州モントレーにあるMIIS(モントレー国際大学院)の通訳・翻訳修士課程を修了後に就職したのは、日系自動車会社のトランスミッション工場でした。男性ばかりの職場で、ユニフォームを着てヘルメットをかぶり、「ゆかり、昼飯だよー」と無線で呼ばれる生活は衝撃の連続でしたが、ものづくりの現場を経験したことは後々大きな財産になりました。
トランスミッション工場の後で車体工場に転職し、フレーム(溶接、化成、車体)、エンジン、ミッション、新機種、品質などの部門を経験した後で帰国。
帰国後は電気通信会社のホスティングサービス部門、自動車会社や製薬会社の研究開発部門で社内通訳・翻訳者として勤務した後にフリーランスとして独立しました。

この時は考えもしませんでしたが、製造業、IT、製薬の経験がすべてGMP通訳で生かされました。「何事も経験」とか、「無駄なことは1つもない」という言葉は真実ですね。初めてGMPの仕事をした時に今までの経験がすっきりと繋がった感覚がありました。設備機器やサーバー、ネットワークの構造がクリアにイメージできましたし、化成課で化学合成について学んでいたのも助けになりました。


 

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