QCサークル活動とGMP【シリーズ-6】

 シリーズ‐6では、5Sについて述べてみたいと思います。5Sは、整理(Seiri)・整頓(Seiton)・清掃(Seisou)・清潔(Seiketu)・躾(Situke)の頭文字を表したものですが、5Sの考え方・進め方は5Sを導入している企業により様々です。また、食品や製薬関連企業では、清掃を更に徹底するため洗浄と制菌を加え7Sとして活動をしています。本シリーズでは、5Sを効率的・効果的に進め、成果を出している企業の進め方について解説します。
 
1.5Sとは?
 (社)日本経済団体連合会会長(当時)奥田 碩氏は、5Sとは「見える化、目で見る管理のことです。改善活動を皆で協力して進めるには、まず職場の全てが目で見てわかるようになっていなければなりません。トヨタの現場では、これを"目で見る管理"として、現場のいたるところで導入されています」と述べています。
 また、元京三電機(株)社長で現生産経営研究所所長の古畑友三氏は、5Sというのは、「企業内におけるあらゆるムダ取りをするために行うのです。もう少し分かりやすく言えば,ムダ取りをやりやすくするために、ムダが見えるようにするために行うのが5Sです」と言われています。まさに、職場は絶えず進化させる必要がありますが、現在の姿、特にムダ・ムラ・ムリなど誰が見てもわかるようになっていなければ不具合の摘出や改善はできません。5Sは、職場改善のための基本条件の整備ということでしょうか。
 一方、(株)JIPMソリューション常務取締役の渡辺高志氏は、5Sとは"躾"であり、「躾とは"美しいもの(考え方・習慣)"を身につけること」つまり、5Sは「人づくり」であると述べています。

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