QCサークル活動とGMP【シリーズ-2】

2012/11/05 製剤

シリーズ-1では、QCサークル活動の基本について述べてきました。シリーズ-2では、「QCサークル活動の進め方と指導のポイント」について解説します。
 
1.第1線職場の運営とQCサークル活動
 第1線の職場とは、企業がその使命を果たすために、部・課・係などのような組織をつくり、役割を分担して仕事をしていますが、役割を分担したそれぞれの組織を「第1線の職場」と呼んでいます。
 近年、企業を取り巻く環境は急激に変化しています。企業はその変化に対応していかなければ、企業の永続的発展は望めません。QCサークル活動は、職場で働く人たちが経営に参加する活動であり、企業内の第1線の職場で働く人たちの活動です。したがって、企業の変化に対応した活動をすることが期待されています。
 QCサークル活動は、"運営は自主的に行い"と言われていますが、自由気ままの活動ではありません。QCサークル活動は企業内の活動であり、業務に密着した活動を通して、自己成長、明るい職場、企業の体質改善に寄与する活動を、自主的に(自ら進んで)行うということです。
 
 
2.QCサークル活動への参加
 QCサークル活動への参加は、一人ひとりの自主性を尊重する活動でなければなりません。それこそ強制的に、嫌々ながらの参加では、自己成長や明るい職場づくりなどは夢のまた夢です。QCサークル活動の目的やねらいを理解し、職場の仲間や上司に相談し、QCサークル活動の意義や必要性を十分に理解させることが大事です。
 「そこにQCサークルがあるから、QCサークル活動をする」のではなく、「職場に問題・課題があるから、QCサークル活動で職場を管理・改善し、自己成長や明るい職場を実現する」ことであることを、サークルリーダーや推進者は肝に銘じておくことです(図-1参照)。


図-1 魅力あるQCサークルの実現(QCサークル活動運営の基本P138引用)

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執筆者について

町田 勝利

経歴 神奈川品質経営研究所 所長。
小西六写真工業(株)(現:コニカミノルタ(株))にて、研究開発、製造に従事後、TPM推進室長、QM推進室長を務める。また在職中にQCサークル神奈川地区幹事長、副世話人、審査委員長を歴任。
同社(コニカミノルタビジネスエキスパート(株))定年退職後、現職。
人材育成、設備管理、品質管理、安全管理などの指導を専門とし、各種学協会主催の『TPM全般』、『QCサークル』をテーマとした研修において、講師を数多く担当している。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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