【第3回】研究開発人材活用における新しいトレンド

研究開発人材活用における新しいトレンド
研究開発人材の新しいキャリア開発


「研究開発人材活用における新しいトレンド」について今回が最終回のコラムとなります。
1回目では「シェアリングサービス概要と事例紹介」、2回目では「シェアリングサービス事例からの今後の発展性と課題」をご紹介してきました。どちらも人材を活用する側である企業目線での話となりましたが、今回は、個人側の目線でキャリア開発について考察していきます。

研究開発においても、正社員だけではない複業・兼業という働き方が拡大していく中で、そのプラットフォームとなるべくシェアリングサービス「RD LINK」も拡大しております。また、終身雇用が崩壊したと言われてから久しいですが、研究開発人材のキャリア開発においても大きな変化が起こっております。具体的にどのようなキャリア開発を実践すべきか、また企業はどのような人材を求めているのか、などをまとめていきます。

(1) 多角的なスキル構築
1つの会社でキャリアを構築するにあたっても、複数職種、複数個所で経験を積むことが必要となっています。複数の職種や職場を経験することにより、点が線となり、事業全体・会社全体を俯瞰できる視野を獲得できます。また大きな会社ですと、異なる事業に異動するだけでも文化や風土が違うことが往々にしてあり、転職したような錯覚に陥ることがあります。その経験が非常に重要で、新しい文化風土になじむスキルやスピード感を得ることがプラスに働きます。同じ研究所で研究だけを数十年というキャリアももちろん素晴らしいですが、チャンスがあるのであれば多角的なスキル構築ができる可能性を模索することをお勧めします。

(2) リーダーシップの獲得
企業は役職としての管理職を求めているわけではなく、能力としてのリーダーシップを求める傾向にあります。管理職になることだけではなく、プロジェクトやチームを引っ張る・統率することでも他者への影響力としてのリーダーシップ能力は培われます。
複業の仕事を依頼する企業も単に手を動かす人を求めているだけではなく、スタックしているプロジェクトを解決してくれる、もしくはそのきっかけを作ってほしいと考えております。複業先で新しいメンバーと仕事をする際にも、「リーダーシップ=影響力」が必要となりますので、そのようなスキルを獲得できるようなキャリア開発が必要です。
 

 

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