はじめに
膜分離は、膜を介し供給水側(1次側)と透過水側(2次側)を分離するメカニズムです。微生物を一定分布粒子と見なしますと、一定の穴径を持った膜上に微生物を捕捉することにより、膜透過水を除菌できます。
ただし、微生物は捕捉された時点において殺滅はされてはおりません。この点が、膜ろ過除菌操作における最大の問題点であり、この捕捉した微生物・菌体をどう処分するかを考えておくことが、連続的な操作においては必要になってきます。
図1 膜ろ過の概念
微生物・菌体をメンブランフィルタ上に捕捉できる穴径を有するろ過膜として、精密ろ過膜(MF膜)、分子量レベルによる微細な穴径を持つ限外ろ過膜 (UF膜)があります。
また、UF膜より更に微細な穴径を持つ逆浸透膜 (RO膜)も微生物を排除できますが、ここではこの用途へ実際に利用されるMF膜とUF膜をとりあげます。
図1に膜ろ過の概念を示します。
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