医療機器リスクマネジメント-国際規格の要求事項と実践対応-【第5回】

危害の重大性と発生確率の推定

対象となる医療機器についてリスク分析を実施し、ハザードから危険状態を特定したら、その危険状態に起因する危害の重大性とその発生確率のレベルを推定する。レベルの分類については、対象となる医療機器の特質に応じて、医療機器メーカがリスクマネジメント計画で決めておく必要がある。特定した危害の重大性と発生確率のレベルを推定することを「リスク推定」と呼ぶ。リスク分析による危険状態/危害の特定は、高度管理の必要な医用電気機器の場合には、非常に多項目になる。その各項目に対して、危害の重大性と発生確率を見積もる必要がある。このため、このリスクアセスメントのプロセスは、リスクマネジメントの中で、最も大きな作業量を占めることになる。

第2回の表2-1及び表2-2(https://www.gmp-platform.com/article_detail.html?id=5548を参照)に、リスク推定を定性的に実施した例を示した。表5-1及び表5-2には、危害の重大性と発生確率のレベルを準定量的に分類した例を示す。危害の重大性と発生確率のレベル推定の方法は、ここに示したものにとらわれる必要はなく、メーカが決めればよい。ただし、何故そのようなレベル分類によりリスクを推定したかという根拠を示しておく必要がある。
 

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