ラボ・生産設備における省エネルギー化【第2回】

 『ラボ・生産設備における省エネルギー化』の第2回となりますが、前回、政策のブレに関して述べたことが現実化してきました。
 当初、原発を2030年代までにゼロにするとのことでした。実行可能性からみると困難な目標であると論じましたが、実際、大間原発が着工されそうです。政策のブレは選挙によってさらに変化しそうで、どのように将来のビジョンを決定したら良いか、皆様もお悩みでしょう。しかしながら、このような時こそ省エネルギー対策で施設の無駄、無理、ムラを徹底的に省き、設備管理体制の強化をおこなうことにより、どのような経済環境下でも最小経費で設備運転をすることが大切なのではないでしょうか。今回は、省エネルギー活動をどのように実践するかについて述べます。
 なお、前回は省エネに関するトピックを広く、ちょっと固めに紹介しましたが、今回からは実践編の内容を噛み砕いてわかりやすく解説します。
 
1.組織体制の構築
 省エネルギーの管理は品質管理と手法と似ていて、まず組織を立ち上げることから始まります。実際、筆者が現場を調査、提案してきた例を見ても会社の経営陣が入っている組織では決断が早く、担当者ベースで対応しているところではまず省エネ対策が先に進んだ試しはありません。まず責任と権限を持って遂行できる体制を構築することが肝要です。経営陣がまず率先して現状を変える気持ちがなければ決して前には進めないはずです。     
 また、責任者には省エネルギーに関するビジョンが必要であり、次にすべきことは、何事も言葉ありきです。省エネルギーの目標を示すことが重要です。社会的責務、経営的視点などを勘案して目標値を掲げ、担当者の任命、期間、予算、概略の目標値を示し、計画の進捗度を検証、修正を加えるなどの対応が求められます。
 
2.現状の把握、分析
 次になすべきことは、現状の把握です。現状を知らずに省エネルギーの目標は立ちえません。本来これらのことは設備管理をしていればそれほど困難な事柄ではないはずですが、残念ながら筆者はこれらの管理が適正に実施されている施設にはあまりお目にかかったことはありません。設備保全にも必要なこれらの事柄は機械的に日報、月報などの報告に使われるだけで省エネルギー量のために使用されることは少ないのが実情です。この事は、設計時の思想(もしあればですが)がよく設備管理に反映されていないことが原因の一つではないでしょうか。また管理者の責任が数値の記録、故障時の連絡係など、本来の運転管理の一部分の役割だけを行っていることに起因しているのではないかと考えます。なお、省エネルギー量の把握とは次に示す項目をいかに計測管理するかといえます。
 
2.1全体の用役需給把握
 これは使用料金との関係ですので皆さんよく管理しておられます。しかし何に使用されているかといえば「よく知らない、なんとなくこれぐらい使用している」などと返答がきます。実際、省エネ対策を行うとしても何にどのぐらい使用しているかを把握できなければ、さすがに対策を打つことはできないのです。ここでは最低限でも次の項目程度は必要でしょう。
 
 エネルギーの使用量  年間、月間、週間、日などの使用量とします。
 エネルギーの料金   基本料金、単価、など
 
2.2監視及び計測
 監視計測は目的をしっかりと理解し、その精度、測定期間、場所などを決定する必要があります。計測はやみくもに測定すれば良いというものでなく、対象物、測定条件、測定範囲、計器の誤差、測定目的など決定、検証すべき項目です。ここでは5W2Hの精神が必要でしょう。
 
 WHAT  なにを
 WHY   何のために
 WHERE  どこで
 WHEN  期間設定
 WHO   誰が
 HOW   どのように
 HOW MUCH 予算は

執筆者について

経歴 ※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

連載記事

コメント

コメント

投稿者名必須

投稿者名を入力してください

コメント必須

コメントを入力してください

キーワード検索

セミナー

eラーニング

書籍

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

※関連サイトにリンクされます