厚生労働省/医療機器 MDSAP Pilotの調査結果の試行的受入れ

2016/06/25 ニューストピックス

6/22付で厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課と医療機器審査管理課の合同通知として、薬生監麻発0622第3号、薬生機審発0622第1号「MDSAP Pilotの調査結果の試行的受入れについて」が発出されています。
《注》MDSAP Pilot:米国、カナダ、オーストラリア及びブラジルの規制当局が参加し、参加国全てが適当と認定した調査機関の実施したQMS調査結果を各国で活用する試行的な取組み

厚生労働省としては、平成27年6月26日に公表した「国際薬事規制調和戦略」に基づいて、MDSAP Pilotへ正式に参加し、MDSAP Pilotを通じた国際規制調和に向けた取組みを進めており、今般、MDSAP Pilotの枠組みの中で実施される調査において、我が国の医療機器の品質管理監督システムに係る規制への適合性についても確認し、その結果について「MDSAP報告書」を発行する体制が整備されてきたので、日本においてもMDSAP報告書を試行的に受け入れることとしたというものです。
《注》平成27年6月26日付 厚生労働省「国際薬事規制調和戦略 ~ レギュラトリーサイエンス イニシアティブ ~
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000089691.pdf

端的に言えば、MDSAP報告書を医療機器QMS調査として受け入れるということかと思います。
まだトライアルではありますが、国際調和に近づくという意味として大きいと思います。

試行期間は、平成28年6月22日から平成28年12月31日までの間に申請されるQMS 適合性調査について適用する。
試行的受入れ後の取扱いについては、試行的受入れの実績等を踏まえ、今後、通知する予定である。
と記されています。
詳細は下記URLから通知をご参照ください。
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T160624I0040.pdf

なお、本通知に絡んで、同日付で「MDSAP Pilotの調査結果の試行的受入れにかかる提出資料について」と題して具体的手続きを提示しています。
必要な企業にあっては、PMDA品質管理部にお問い合わせください。

執筆者について

古田土 真一

経歴

GMDPコンサルタント(Pharmaceutical Quality Science Advisor)

1979年より田辺製薬(株)(現田辺三菱製薬)にて合成探索研究、プロセス・工業化研究、CMCプロジェクト開発、治験薬QA、コーポレートQAを歴任。2008年より武州製薬(株)にてQA/QCの管理監督。2009年より中外製薬(株)にて治験薬・医薬品のQA業務・品質システムを改革推進。2013年よりアステラス・アムジェン・バイオファーマ(株)にてCMC・Supply Chain・QAの長として業務構築。2015年より三井倉庫ホールディングス(株)にてヘルスケア製品の事業開発アドバイザーとして業務構築。2015年9月より (国立研究開発法人) 国立精神・神経医療研究センター/トランスレーショナル・メディカルセンター臨床研究支援部アドバイザーとして医薬品開発を、また2022年11月からジェダイトメディスン(株)の品質アドバイザーとして医薬品上市を支援中。
医薬品の開発から上市・保管・流通までを品質の側面から一貫した経験を活かし、GMDPコンサルタントとしてGood Practicesの支援依頼に対応中。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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