【FDA、抜き打ち査察を計画中!】 ASTROM通信<37号>より


株式会社プロス発行のメールマガジン『ASTROM通信』のバックナンバーより記事を抜粋し、一部改編をしたものを掲載いたします。
 
本稿は【2013.11.01】に発行されたものです。
記事の原著は、こちらでご確認下さい。 ASTROM通信バックナンバー
 
 
こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。
 
今年も残りすくなくなってきたことを実感しているこの頃ですが、いかがお過ごしですか。
 
今回は、海外のGMPニュースで気になる記事を2件、取り上げたいと思います。
 
そのうちの1件は、米食品医薬品局(FDA)に関わるものです。
前回、FDAが発した最近のワーニングレターのいくつかを見ていきましたので、2回連続のFDAネタになりますが、どうぞお付き合いください。
 
 
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FDA、インド製薬会社の抜き打ち査察を計画中!
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FDAは、インドにおける薬の製造現場の積極的な監視および抜き打ち査察を行う計画をしています。
 
過去9ヶ月の間にインドの調査団の数を12から19に増やし、もともとあったニューデリーのオフィスに加え、ハイデラバードとムンバイにもオフィスを開き、製造現場の頻繁な管理を可能にするための準備を整えています。
 
インドには、FDA承認製造プラントが米国の国外として最も多く存在し、また、米国へのジェネリック医薬品の最大の輸出国となりましたが、その一方で、製薬現場では様々なコンプライアンス問題が発生しているため、これは当然の動きといえるでしょう。
 
コンプライアンス問題の中には、GMPの違反だけでなく、データの完全性に関する問題も含まれています。
 
これまでFDAは予め査察の実施を知らせていたため、査察の準備をするための時間が十分ありましたが、抜き打ち査察となると、そうはいきません。
これまで以上にさまざまな問題が見つかる可能性があります。
 
また、記事によれば、FDAは、犯罪捜査の専門知持った人を査察チームに入れたそうです。
FDAがインドの製薬現場におけるコンプライアンス問題をかなり重大視していることがうかがえます。
 
「インドの製造設備で起きているコンプライアンス問題の根本的原因は、しばしば、文化や、設備で働く人の姿勢や、会社の経営上層部を含む人的要因に関係しています」と、元FDAのコンプライアンス組織の長であり、現在アメリカの製薬企業の品質問題のコンサルタントであるAjaz Hussain氏は語っています。
 
インドの製薬企業のコンプライアンス問題の根はかなり深いところにあるのかもしれません。
 
<情報>
インドの製薬の輸出促進会議によれば、インドにはFDAが承認する135の製造プラントがあり、製薬業は1兆1000億ルピー(2013/10/27のレートで1.58471 JPY = 1 INR なので、約1兆7431億円)の産業になっています。
その大部分はジェネリック医薬品であり、2012年の輸出金額は約4000億ルピー(約6339億円)で、その約30%(約1900億円)を米国に輸出しています。
 
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