製薬企業における設備保全の今後のあり方についてGMP視点から考える(3)

 医薬品製造設備の保全業務と管理方式に対する新たな取り組みについて示す前に、設備保全業務の基礎的な考え方を再確認する。
 製薬業の特殊性を過剰に捉えることを避けるため、製造業全般の設備保全業務において共通に進化してきた道を辿り、設備保全として実施されている活動の体系や歴史的経緯なども確認し、それらの考え方や実践方式が十分反映された状況にあるかどうかを評価した上で、製薬業の特殊性を加味して、今後のあり方を追求して行くことが妥当である。
 
1.設備保全業務を支える様々な手法や取り組み方式の体系
 
 一般的な保全業務での活動分類と取り組み形態を示す。
 
図1:設備保全業務での活動分類
 
 設備保全の活動は、図1に示す通り、施設や設備の「維持管理活動」と「改善活動」で構成される。

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