空調エンジニアが空調エンジニア以外の人に空調を語る必須事項とは【第3回】

1. 前回「その2」で予告した通り、今回は空気線図を示して「その1」「その2」の復習となります。

2. 空気線図の構成

本稿で使用する空気線図は、フリーソフトである「Hx-Maker(beta)」で作図したものを使用します。URL: https://tools.air-sekkei.com/hx-maker/
 

グラフや線図と聞いて縦軸(垂直線)と横軸(水平線)のXY線図を思い浮かべる方がほとんどであろうと想像します。XY線図の場合、主要2成分(X成分とY成分)の交点によって「ある状態」を示します。垂直線と水平線は共に平行線であり、どの位置からの変位であっても数値変位量とXY線図上の変位距離は比例します。
上図の空気線図を見ていただくと、4成分を4色(緑・青・赤・マゼンダ)各3本の線を強調して描き足しています。
図中凡例にも書きましたが、3本が平行になっているのは緑線(比エンタルピ h kJ/kg’)と青線(絶対湿度 x kg/kg’)であり、空気線図における主要2成分となります。つまり空気線図はXY線図ではなくxh線図ということになります。このことが過去投稿の「その1」「その2」で記述してきたこと(相対湿度%ではなく絶対湿度が重要、温度℃よりもエンタルピkJ/kg’が重要)になります。乾球温度(いわゆる「温度℃」)の赤線は、よく見ると、温度℃が低いほど湿度が上がるにつれて左に傾いていることに気付くと思います。相対湿度%のマゼンダ線は一目瞭然で右にいくほど間隔が広くなる曲線です。
 

3. 「その1」第1項で記述した、横浜の8月と2月の平均気温℃/平均湿度%を空気線図にプロットした場合。

2月の平均湿度54%の水蒸気量(0.0038kg/kg’)は8月平均湿度75%の水蒸気量(0.0191kg/kg’)と比較して大幅に少ない、つまり乾燥している、ということが一目で分かると思います。

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