医薬品工場に求められているHSE要件と事例【第32回】

国際化に対応する医薬品会社に必要なHSEとは?
「製薬企業の社会的責任を果たす廃棄物の分別」

1、  製薬企業のあるべき姿

製薬企業の国際化多様化が進む中、国際社会はロシア・ウクライナ問題に疑問を投げかけながらも何も出来ずに眺めている現状であるといわざるを得ません。改めて、この時期に何をやるべきかについては議論になるところですが、筆者は何もしないで成り行きに任せているよりは、基本的な仕事をリスク評価してリスク低減対策を繰り返すことに終始することをおすすめしています。一つの事例になりますが、医薬品工場が必ずや取り組まねばならない課題に医薬品廃棄物の取り扱いと分別作業があることを取り上げたいと思います。医薬品工場がその特異性により、医薬品廃棄物の運用を適正に行い、国際社会の安全衛生と環境への影響を法律の規制を遙かに超えたグローバルスタンダードに従い実行することです。日本国内のみならず、世界のどこへ紹介されても恥ずかしくない廃棄物管理が出来ていなければなりません。そのために医薬品廃棄物の取り扱いは廃棄物の発生から保管管理、運搬、焼却、残渣の埋め立てまで排出事業者としての企業の責任を果たし、分別を適正に行うStandard・Guidelineで法律厳守の上、減容、リサイクル、リユースを積極的に行えるよう社内教育を行いCSR・SDGsよろしく管理されていることが、あるべき企業の姿と考えています。世界のあらゆる国の現状の姿は、開発途中の国から文化が発展している裕福な国までいろいろです。しかしながら、それぞれの国の中にはゴミの山があちこちにあり、汚れた川が流れている国でも、グローバルスタンダードで運用されている企業の工場の中は素晴らしく清潔に管理されており、先進国の廃棄物管理に負けない管理がされています。このあるべき姿をリードする担当者と廃棄物排出事業者である企業の取締役や工場長、役員の方々がその業務の継続を図るべく社内現場査察などを行いCSRでいう企業の社会的責任を果たすことが出来るよう廃棄物管理業務の活動計画・目標管理(廃棄物の3R)・5Sと安全液性管理・環境影響を活動報告として、いつでも説明できる企業の姿が世界に誇れる日本の医薬品工場で行われている廃棄物管理であるべきと考えます。

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