GMP Platform PIC/S解説シリーズ:PIC/S GMPガイドPart I(1)

初めに
 
 GMPとは「製造上欠陥のある医薬品をヒトに投与させない」ために、医薬品製造業者が従うべき品質保証の基準です。世界各国あるいは地域にいくつものGMPがあり、医薬品の国際化に対して、障害になっているように見えますが、医薬品の品質保証にいくつもの異なった方法があるわけではなく、どのGMPも本質的には同等です。ただ、製造技術レベルや文化等の違いによって、その運用の仕方や適用の厳しさに差があるため、医薬品GMPの二国間相互認証を阻んでいるのが現状です。従がって、ISO、ICH、WHO、米国、中国、欧州、どのGMPを取り上げても、GMPの内容自体には大差はなく、医薬品を製造するうえで順守すべき基準を当たり前に記述しているだけです。今回の連載では、国際的な医薬品の相互認証を目的とし、最も系統的に、また丁寧に策定されているPIC/SのGMPガイドを取り上げて、GMPに関する基本的な話題を提供していきたいと思います。
 
 PIC/SのGMPガイドは、欧州を中心に、医薬品の製造承認の統一化を促進し、医薬品の開発、製造及び管理における高い品質保証基準を保証し、医薬品の貿易障壁を取り除くことを目的として策定されましたが、世界中に加盟国が増加しており、米国の加盟に続いて、日本もPIC/Sに加盟を申請する流れにあります。もちろん、国際的にGMPを統一するのは非常に大きな前進ですが、PIC/Sに加盟さえすれば、一挙に非関税障壁が解消されるわけではなく、統合後の運用、特にGMP査察のレベルを統一すること、すなわち査察官の養成が最大の問題になるでしょう。日本のGMPを見ても、各都道府県で運用の実態にはかなりの差が見られます。他の電機製品などの工業製品のクリアーカットな規格化と異なり、製品の全数検査ができない医薬品の規格化には本質的な難しさがあり、GMPやバリデーションのような形でしか基準化や標準化ができないのです。自国の患者を守るという規制当局の立場からすると、他国の査察者による報告を参考にはできても、容易にそのまま受け入れるわけにはいかないでしょう。

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