経歴
株式会社シーエムプラス フェロー。 GMP Platform責任者。 1976年田辺製薬(株)入社。有機合成化学研究、プロセス化学(工業化)研究に従事後、品質保証部長、取締役生産本部長、常務取締役経営企画部長を歴任、合併後、田辺三菱製薬(株)常務執行役員製薬本部長。 FDA査察対応やPDA活動を通じ、「GMPはサイエンス」と確信。GMP教育の洗練化を目指す(株)シーエムプラスの企業理念に共感し、2011年(株)シーエムプラスに入社、2012年5月取締役副社長就任。2018年4月より現職。
2023/03/10 AD その他関連情報
改めてプロセスバリデーションの進め方について考えてみよう。
プロセスバリデーションについての考察
1987年、FDAがプロセスバリデーションの概念を世界で初めて発表したとき、プロセスバリデーションとは、「そのプロセスが、目標とする品質の製品を恒常的に製造できることを保証する証拠を確立し文書化すること」と定義され、全ての医薬品の製造プロセスをバリデートすることが求められた。世界の製薬企業は、恒常的
2022/12/09 AD その他関連情報
汚染管理戦略について。
改訂アネックス1が求める「汚染管理戦略(CCS)」
EUの「GMPガイダンス アネックス1」(PIC/Sのアネックス1も同じ内容)が改訂され、「汚染管理戦略(CCS:Contamination Control Strategy)」と呼ばれる、汚染対策の包括的な戦略の策定が求められている。このアネックス1の目的は、その第1章「適用範囲」に記載されている
2022/11/11 AD その他関連情報
2年半を経て、2022年8月25日、ようやく最終版が公開された。
ようやく改訂されたGMPガイドのアネックス1:「無菌医薬品の製造」
EU GMP Guide Annex 1:「無菌医薬品の製造」は、1971年に初めて発表され、その後、クリーンルームのクラス分類表に培地シミュレーションと生物学的ストレスモニタリングに関するガイドラインを含める等、何回も更新されたが、欧州委員会は、無菌医薬品の製造に関する最新の規制と技術発展をカバー
2022/10/14 AD その他関連情報
FDAのワーニングレターでも、データ・インテグリティに関する指摘件数が増加する傾向にある。
データ・インテグリティに関する新しいWHOガイダンス
データの改ざん、偽装などデータに関する不適切な行為が世界的に問題になっている。FDAのワーニングレターでも、データ・インテグリティに関する指摘件数が増加する傾向にある。 データ・インテグリティは、「データ完全性」とも訳されているが、字面から受けるような大層な概念ではなく、データを測定する人やシステム
2022/09/23 AD その他関連情報
FDAは、「RRA(リモート・レギュラトリー評価/RRA:Remote Regulatory Assesments)」の使用をしようとしている。
FDA:リモート評価を促進
FDAは、Covid-19パンデミックに対応し、渡航制限を考慮して、オンサイト査察のワーク・フローを適応させ、「リモート・レギュラトリー評価(RRA:Remote Regulatory Assesments)」という用語で代表される様々なタイプの遠隔評価を使用している。この「RRA」には、FDAが利
2022/09/08 AD その他関連情報
今回の改定の中身について。
FDA:OOS調査のガイドラインを更新
既に、「GMP Platform」の 古田土氏の記事 で紹介されていますが、FDAは、2022年5月、規格外(OOS)試験結果の調査に関するガイダンスを更新しました。2006年に初版が出されて以来、初めての改訂です。OOS調査の手順の不備は、FDA査察でもたびたび指摘されており、このガイドラインには
2015/06/29 AD 品質システム
治験用医薬品原薬の製造【第7回】-終わりに-
"1. 終わりに 治験薬の製造は、開発研究あるいはスケールアップ研究の一部であり、製法改良のための貴重な情報を得る機会である。製法変更の連続である治験原薬の品質の一貫性を保証するためには、製造ロット毎に製法の四要素のクオリフィケーションとベリフィケーションを確実に実行すること。クオリフィケーションと
2015/04/27 AD 品質システム
治験用医薬品原薬の製造【第6回】-関連用語の解説-
"※初掲載時、再加工(Reprocessing)と再処理(Reworking)を逆に掲載しておりました。訂正し、お詫び申し上げます。(2015年4月27日) ■製造プロセスの四要素: 「原料・設備・人・製法」 製品品質は製造プロセスに依存し、製造プロセスは、それを構成する四つの構成要素、原料
2015/02/23 AD 品質システム
治験用医薬品原薬の製造【第5回】-治験薬のバリデーション-
"治験薬のバリデーション 1987年、「予め設定した規格や品質特性に適合した製品を、恒常的に生産できることを高度に保証する証拠を確立すること」という定義とともに、プロセスバリデーションの概念が、FDAによって、医薬品の品質保証の手段として導入された。 以来、前臨床・臨床を通じて蓄積したプロセスに関す
2015/01/26 AD 品質システム
治験用医薬品原薬の製造【第4回】-変更管理-
1. 変更管理 1.1. 設計品質の基準 一般に化学反応は再現性の高いのが特徴であるが、原薬の結晶形・粒度分布や残存溶媒等の物理化学的な特性は、製造スケールに依存することが多く、小実験の結果が全く再現できない可能性があるので、小実験の結果を基準にし、製法や品質規格を設定することは避けるべきである。製