ゼロベースからの化粧品の品質管理【第11回】

化粧品GMP手順書の作り方 ①教育・訓練

 前回は本論から少しそれたお話をさせて頂きましたが、改正GMP省令が本年8月1日から施行されることを受けて、小林化工の行政処分の内容について考えてみました。行政処分の報告書の内容は信じられないと思いつつ、私が経験したISOの維持審査等でも実際には多くの企業?で起きている内容と考えています。皆さん如何でしょうか?心当たりありませんか? 但し、製品の肝になる部分でここまでやってしまっているとは、根が深く、トップの責任と会社の風土のレベルの問題ですので、思わずうなってしまいます。
 さて、今回は、GMP体制の維持、向上を図るうえで基礎となる『教育・訓練管理』についてお話します。皆さんの化粧品製造所においても『教育・訓練管理手順書』はほぼ100%準備されていると思います。しかしながら、明確に教育体系が整備されている、計画的に実施されているかと言うと必ずしもそうでないと考えます。なぜならば、ISO9001における個人別の教育記録を残すこと=教育・訓練の管理体制であると勘違いされているケースを目にするからです。また、GMPの審査でも教育の年間計画があることと個人別の教育の個表が整備されていることだけを確認するだけでOKとされている先生方がおられることを経験しているからです。そこで、皆さんと一緒にGMPの基本に戻って、『教育・訓練管理』で明確にすべき事項について考えて見たいと思います。

1.実践的な教育訓練管理手順書にするためには
 先に、ISO9001やGMP体制がなぜ形骸化してしまうかについてお話しましたが、どの手順書においても共通に言えることは、
 ①    雛形や書物の記載に囚われないで自社の身の丈の手順書であること
 ②    GMPの3原則に則っていれば決め事は良しとすること
 が重要です。
 手順書類は、実際に守られるルールや仕組みであることが重要です。誰かが勝手に決めて、やれと押し付けたルールでは不味いこれは、だれもが分かっていることです。しかしながら、雛形に少し赤ペンを入れただけの手順書をよく目にしてしまうことも事実です。
 ここで、参考にして頂きたいルール化の進め方があります。生命や身体の危険性に関する事項ならば、ルールを決めるプロセスは真剣なものになりますね。このルールを決める方法が、『KYTの4R法』です。この方法は、現場の人が意見を出す、更に自分の発言はコミットメントした形になり、このプロセスを踏むことが重要で、使えるルールを作り上げることになります。ルールは各人が実際に守れると感じること、決める過程においては各個人が発言する仕組みになっていることが必要です。更に、自分達が発言して決めたルールですので、ルールに則って行うことは各人がコミットメントすることになります。このルールの決め方を参考にされたら如何でしょうか?更に言えば、ルールを決める際には完璧なものを作ろうとしない、PDCAを回すことが重要で、GMPの要点であることを付け加えさせて頂きます。

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