エッセイ:エイジング話【第23回】

ハレの場へ復活した茶碗
愛用の茶碗を各自が持参して「替え」として使う、お茶会の案内が届きました。治しを躊躇っていた茶碗を持参しようと決めました。
替え:替茶碗(かえちゃわん)のこと、正客へは主茶碗(おもちゃわん)を、次客へは替茶碗をとのルール(お点前)があり、主茶碗よりは華やかな茶碗が替えに使われる。固定資産税の評価替えも替えと言う。

お茶会の遠景
ハレの場に復活した破損した茶碗
階上に住むご婦人とエレーベータ内で会ったときに、「抹茶茶碗を治して欲しい」と頼まれました。1週間で治し持参すると、「これで孫にあげることができる」と喜ばれました。
この時に貰ったわらび餅が格別に美味しかったこと忘れられなくて、また、治しを頼まれないか期待が一杯です。
茶器(ちゃき)と呼ばれるやきものは、他の器とは一線を画するモノです。普段使いのごはん茶碗とは異なります。兵庫県の丹波立杭(たんばたちくい)を訪れ、たぶん相当の値段で求めた黒茶碗を、いつも立ったまま台所で使っていた父は例外中の例外でしょう。
父は晩年に、裏千家のお茶会にも出席しましたが、「抹茶はたしなみますが、お点前はやりません」とうそぶいていたようです。
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