再生医療等製品の品質保証についての雑感【第34回】

QbDを意識した工程設計の考え方 (6) ~ 下流工程その2

はじめに
 今回も引き続き下流工程の設計についてお話しします。ロットを形成する製品は、自己細胞由来製品、同種細胞由来製品を問わず、細胞を凍結する操作が不可避であると考えます。


● 凍結作業
 細胞加工製品は凍結を行わなければ保存できません。そのため細胞製品を凍結状態にするには、凍結作業は充てん作業と一連のものとなります。したがって、凍結作業のCQA(重要品質特性)は、先回の充てん作業でお示しした「活性を有する細胞数」を、充てんと凍結のプロセスを経た製品の目標品質として確保する必要があります。
 さて、凍結細胞製品の製造では、上流工程において目的細胞を必要な数量にまで調製を行った後、前回お話ししたように、投与あるいは再調製に必要な数量に分注し、そのまま続けて、適切な条件で凍結を実施します。凍結作業では、細胞は、懸濁溶液を凍結保護剤に置換して、図のように、制御可能な温度降下速度にて、細胞内の脱水プロセスと氷晶形成プロセスを経て、適切に-80℃付近の温度帯へと移行します。このような凍結方法は、緩慢法と呼ばれるもので、水の凍結時における体積膨張に対応するため、予め細胞内の水分を排出させることにより膨張で生じる応力の影響を抑えること、および、氷晶形成による物理的な傷害に対応するため、形成される氷晶サイズを最小化することで氷晶による傷害の影響を抑えることを目的とした手順です。本法以外では、液体窒素下で一気に凍結状態に冷却することで応力と氷晶による影響を抑制するガラス化法がありますが、ロットを形成する大量の細胞製品を処理する方法としては発展途上であると認識しています。

執筆者について

経歴 ※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

連載記事

コメント

コメント

投稿者名必須

投稿者名を入力してください

コメント必須

コメントを入力してください

キーワード検索

セミナー

eラーニング

書籍

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

※関連サイトにリンクされます