経歴
大阪大学 大学院工学研究科 講師。 1997年群馬大学大学院工学研究科博士後期課程を中退。国立循環器病センター研究所生体工学部にて生体適合性材料の研究を行った後、株式会社東海メディカルプロダクツにて循環器用カテーテルの開発および製造に関わる。2004年より株式会社セルシードにて再生医療に係る開発および品質保証を担当し、臨床用細胞加工物の工程設計や細胞培養加工施設の設計と運用を実施。東京女子医科大学での細胞シート製造装置開発を経て、2014年より現職。細胞製造システムの開発に従事。工学研究科の細胞製造コトづくり拠点において、細胞製造コトづくり講座(社会人教育)および標準化・規制対応に関わる共同研究を担当。
2025/11/14 AD 再生医療
製造環境(構造設備)の設計で大事なもの (3)
再生医療等製品の品質保証についての雑感【第79回】
第79回:細胞製造の品質マネジメントシステム (9) ~ 製造環境(構造設備)の設計で大事なもの (3) ~ はじめに 前回において、バリデーションマスタープランの作成手順の基本要求事項(下図の、品質および工程設計)についてお話ししました。GMP運用は、これらの品質管理と製造管理の要求を満たせば、
2025/10/10 AD 再生医療
製造環境(構造設備)の設計で大事なもの (2)
再生医療等製品の品質保証についての雑感【第78回】
第78回:細胞製造の品質マネジメントシステム (8) ~ 製造環境(構造設備)の設計で大事なもの (2) ~ はじめに 前回において、品質マネジメントシステム構築における、バリデーションマスタープランの作成および構造設備設計を適切に実施するために必要なものが、何をどれだけ生産するのか」を明確にする
2025/09/12 AD 再生医療
製造環境(構造設備)の設計で大事なもの (1)
再生医療等製品の品質保証についての雑感【第77回】
第77回:細胞製造の品質マネジメントシステム (7) ~ 製造環境(構造設備)の設計で大事なもの (1) ~ はじめに 製造プロセスの設計の考え方では、ここまでに、「細胞イベント」におけるプロセスパラメータ管理に影響する、部分工程の組み合わせ(プロセスアプローチ)を理解し、細胞の内なる乱れ(細胞製
2025/08/08 AD 再生医療
製品の均質と原材料の均一と細胞原料 (2)
再生医療等製品の品質保証についての雑感【第76回】
第76回:細胞製造の品質マネジメントシステム (6) ~ 製品の均質と原材料の均一と細胞原料 (2) ~ はじめに 前回お話しした通り、細胞加工製品におけるバイオプロセスは、製品の同等性/同質性を考慮すると、本来、とても高い設計要求を満たす必要があります。これまでに、プロセスの制御のためにはインプ
2025/07/11 AD 再生医療
インプットの均一性に関わりについての雑感
再生医療等製品の品質保証についての雑感【第75回】
第75回:細胞製造の品質マネジメントシステム (5) ~ 製品の均質と原材料の均一と細胞原料 (1)~ はじめに 品質マネジメントシステムの構築では、最終製品が「均質」であることを目標とします。均質とは、質が同じであることです。またその原材料は「均一」であることが望ましいです。均一とは、全く同じで
2025/06/13 AD 再生医療
細胞製造性の特に留意すべき点についての雑感
再生医療等製品の品質保証についての雑感【第74回】
第74回:細胞製造の品質マネジメントシステム (4) ~ 「製造プロセスの設計」で最も重要なこと~ はじめに 本項では、前回お話しした細胞製造性に基づき、実際に製造プロセス設計(上流工程)を行う場合において、特に留意すべき点についての雑感を述べさせていただきます。製造プロセスの設計の原則は、以前(
2025/05/09 AD 再生医療
細胞製造性についての雑感
再生医療等製品の品質保証についての雑感【第73回】
第73回:細胞製造の品質マネジメントシステム (3) ~ 「製造プロセスの理解」に必須なもの ~ はじめに 細胞製品の品質マネジメントシステム構築では、生きた細胞を製品とするプロセス(バイオプロセス)で想定される、プロセス内の細胞が生じさせる乱れ(内なる乱れ)を理解し、適切に制御する必要があります
2025/04/11 AD 再生医療
課題解決のための運用について議論する
再生医療等製品の品質保証についての雑感【第72回】
第72回:細胞製造の品質マネジメントシステム (2) ~ 「課題解決のための運用」に必須なもの ~ はじめに 前回のお話しで、細胞製造の品質マネジメントシステム(QMS)構築において、ポイントは、1) 製造工程開発プログラム構築のための課題、2) 治験製品が商業生産の実製造時と相同の製品を提供する
2025/03/14 AD 再生医療
「課題解決のための運用の重要性」を述べる。
再生医療等製品の品質保証についての雑感【第71回】
第71回:細胞製造の品質マネジメントシステム (1) ~ 課題解決のための運用の重要性 ~ はじめに GMP運用などの基本となる、品質マネジメントシステム(QMS)は、製造業への適用において、ルール(基準・順序・判断)を厳格に定め、それを守らせることが目的となります。それはそれで間違っていないです
2025/02/14 AD 再生医療
「細胞培養加工施設における気流の収支と運用の考え方」を述べる。
再生医療等製品の品質保証についての雑感【第70回】
第70回:細胞培養加工施設における気流の収支と運用の考え方 ~ 論文紹介 ~ はじめに 筆者は、縁あって、これまで数多くの無菌製造施設の設計や運用に関わっています。その中で、よく思うことの1つが、現状の細胞加工設備の機能仕様(機器に求められる性能)は過剰性能(オーバースペック)なのでは?という疑問