現場の問題解決に役立つQC的考え方【シリーズ-5】

2016/09/06 製剤

現場の問題解決に役立つQC的考え方

シリーズ-5「問題が見える職場と見えない職場の違い」
 問題とは、あるべき姿や目標と現状の姿の差であることはシリーズ2で述べました。問題が見えないということは、あるべき姿や目標が「わからない、あまり意識していない」ということです。個人的にあるべき姿や目標はわからなくても、職場としてあるべき姿や目標がわからないのは大問題です。 シリーズ―5では、あるべき姿や目標に関心を持ち、職場の問題を見えるようにする為のヒントを洗い出したいと思います。
 

1.職場の役割を理解しているか否か
 管理者の役割は、職場の役割・機能を果たすために、仕事のしくみにしたがって業務を遂行し、結果を目標と対比させ評価し、必要に応じて処置をとる、いわゆる管理のサイクル(PDCA)を回すことによって仕事のしくみを改善し、レベルアップさせていくことです。具体的には、自職場の業務の進行状況を見ながら、自職場全体の仕事を予定通りに進行させることが管理者に期待される基本的な仕事の内容です。このように業務には必ず目標があり、目標に向かって解決を図るのが「仕事」と言えるでしょう。管理者は、部下に対して、与えられた指示に沿って何かを行う作業ではなく、目的・目標を考え、目的を達成するために、言われたこと以上の付加価値を付ける仕事を与えれば、職場の問題は見えるようになります。
 目標があれば、その目標と現状の差が問題となるので、問題解決の手順にしたがって解決することが改善活動となります。目の前の問題点を解決することは職場のレベルアップにとって避けて通ることのできないものです。


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執筆者について

町田 勝利

経歴 神奈川品質経営研究所 所長。
小西六写真工業(株)(現:コニカミノルタ(株))にて、研究開発、製造に従事後、TPM推進室長、QM推進室長を務める。また在職中にQCサークル神奈川地区幹事長、副世話人、審査委員長を歴任。
同社(コニカミノルタビジネスエキスパート(株))定年退職後、現職。
人材育成、設備管理、品質管理、安全管理などの指導を専門とし、各種学協会主催の『TPM全般』、『QCサークル』をテーマとした研修において、講師を数多く担当している。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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