現場の問題解決に役立つQC的考え方【シリーズ-1】

2016/05/13 製剤

現場の問題解決に役立つQC的考え方
はじめに
 問題とは何か、問題とは、解決すべき事柄です。問題を解決しようとする場合には、現状を把握した上で望まれる姿を的確に描き、その間にある差異(ギャップ)を正しく認識することが求められます(図表-1)。
 

図表-1 「問題」のイメージ
 

 問題解決とは、問題に対して原因を特定し、対策を立案し、対策を実施し、効果を確認し、標準化など所要の処置をとる活動のことで、望まれる姿と現状の姿のギャップを解消することです。しかしながら、現状の悪さ加減を把握しないままだったり、望まれる姿である目標を正しく描けない中で解決に取り組んだりする場合が、現場では多く見られます。改善活動はしたけれど改善の効果が実感できないという典型事例です。
 現場の問題解決に役立つQC的考え方・見方は、問題を問題としてとして認識する「問題発見能力」と問題を合理的、効率的に解決する「問題解決能力」を高めることと言えます。
 本シリーズでは、
   1.QC的考え方とは
   2.問題解決とは
   3.現場第一線で起こっている諸問題
   4.問題発見能力を高める
   5.問題が見える職場と見えない職場の違い
   6.問題を「見える化」する
   7.問題解決能力を高める
   8.問題解決の手順を知る
   9.5ゲン主義の実践と現場力を高める改善手法
   10.現場力を高める改善手法
 の10のシリーズで紹介していきます。
 現場の問題解決について、もう一度基本を勉強しようとする方々の手引書となれば幸いです。

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執筆者について

町田 勝利

経歴 神奈川品質経営研究所 所長。
小西六写真工業(株)(現:コニカミノルタ(株))にて、研究開発、製造に従事後、TPM推進室長、QM推進室長を務める。また在職中にQCサークル神奈川地区幹事長、副世話人、審査委員長を歴任。
同社(コニカミノルタビジネスエキスパート(株))定年退職後、現職。
人材育成、設備管理、品質管理、安全管理などの指導を専門とし、各種学協会主催の『TPM全般』、『QCサークル』をテーマとした研修において、講師を数多く担当している。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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