基礎からのGVP【第9回】

2021/10/15 その他

安全性評価をするうえで重要なこととは。

情報の評価II

3.重篤性の評価方法
(1)概要
重篤性についてはICHにて批准された重篤度分類と通知で規定されている分類とが一定のルールで読替が図のように示されていることから、外国情報も含め概ね共通の認識で評価できる状況である。
 
(2)評価基準
基準の一般的な言い方として、1)~6)までの区分と、次世代への影響として先天性異常の有無をプラスして、重篤であると判断している。
1)死亡
2)死亡の恐れ
3)後遺症
4)後遺症の恐れ
5)入院又は入院期間の延長
6)その他医学的に重要と思われる

(3)その他の重篤
重篤度評価基準の区分として1)~5)については、その判断はしやすいが、6)の「医学的に重要」は、総合的な判断が求められる。「その他・・に準じ重篤な症例」については、医学的に重要な状態であり、直ちに生命を脅かしたり死亡や入院に至らなくとも、患者を危険にさらすおそれがあったり、重大な転機とならないための処置が必要となる状態と説明されているものの、医学的及び科学的根拠に基づく判断が必要とされている。このため、企業における副作用の評価・判定並びに、副作用報告のより一層の適正化、迅速化を図るため、報告を行う症例の範囲について判断するための具体的な目安として「副作用の重篤度分類基準」(1992年6月)が示されているところから、これを利用している場合が多い。

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執筆者について

草間 承吉

経歴 医薬品、医療機器、医薬部外品等の開発から製造販売後までの安全確保業務を黎明期から30年以上にわたり幅広く経験・管理・監督してきた。この間、業界活動においては製薬協PMS部会や東薬工医薬品安全性研究会、日薬連安全性委員会等でDSUやPMS担当者研修講座の設立等にも関与した。これらの経験を生かし15年前にPMSフォーラムを設立し、製薬企業等からの業務相談に対応しながら、指導・教育に努めている。 ※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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