業界雑感 【2021年9月】

コロナ禍における現状。
2020年度に医療機関に支払われた概算医療費は速報値で前年度比3.2%減の42兆1648億円だった。新型コロナウィルスの感染拡大で、感染を懸念した医療機関への受診控えやマスクの着用・手洗いの定着などでインフルエンザ患者が激減したことも影響しているという。コロナ禍以前には、必ずしも必要性が高いとは言えない患者が、安易に医療機関を訪れる「コンビニ受診」とか「お年寄りサロン」と呼ばれる受診があったのも事実だろう。コロナウィルス感染患者を受け入れた病院だけでなく、多くの医療機関の経営が厳しくなっているとのことだった。今年に入って第3派、第4派、第5派と昨年以上の感染拡大の波が起きているにもかかわらず、こういった医療機関の経営の話題があまり聞かれないのは、国や自治体からのそれなりの手当がされつつあるのか、さらなる感染拡大による受診増やワクチン接種の対応等でそれなりの収入が確保されているのかとも思う。いずれにしても緊急事態宣言は解除されたとはいえ、医療現場はまだまだ大変な状況が続いている。そういった医療機関や福祉分野で働く方も含めて、生活必需品を扱う事業所で働く方など、人々の日々の生活を維持するために不可欠な仕事に従事されているいわゆる「エッセンシャルワーカー」の待遇や報酬の改善について、あまり議論がされている様子がないことはいささか残念でもある。
2ページ中 1ページ目
コメント
/
/
/
この記事へのコメントはありません。
コメント