米国のライフサイエンス業界におけるIP制度と運用 ―実務(2)

2020/12/04 その他

はじめに IP制度と運用の実務
前回から2回に渡って米国ライフサイエンスの実務について、新薬―特に新しい有効成分を持つ新薬―を米国で販売するケースを題材として、研究・開発、製品化、販売などの過程で具体的に考慮するポイントを解説しています。前回は、研究・開発、FDA承認、ジェネリック会社からの早期市場参入を目的とした特許への挑戦、それに関する特別な訴訟としてのANDA訴訟の提起に至るまでについて取り扱いました。今回の後半部分ではANDA訴訟を開始してからの進行、裁判、和解を取り扱います。また先日、リモートでANDA訴訟の裁判に参加いたしました。実際に体験した感想も織り交ぜて説明します。

訴訟開始から終了まで
ビジネス的に魅力的な観点を持つIPを守れるか、は特許自身の強さにも影響されますが、もちろん訴訟の戦略により勝敗が左右されることも多くあります。

後半の今回は
 (6)訴訟提起
 (7)訴訟進行
 (8)裁判
 (9)和解の段階に応じた対策を解説します。
このようにIPの防衛は、その寿命に呼応して長いプロセスを経るもので、その段階ごとに戦略を立てることが必要となっています。
 
IP制度と運用の実務 (続)
IP制度と運用の実務についての解説続編。
研究から訴訟の提起まで (前回の主題):
 IP制度による新薬の護り方
ジェネリックからの挑戦とその実務
訴訟の進行や裁判 (今回の主題):
(6)訴訟提起
(7)訴訟進行
(8)裁判
(9)和解

7ページ中 1ページ目

執筆者について

高田 奈生

経歴

米国弁護士(Takada Legal)。
2002年東京大学法学部卒業。
2004年アマースト大学生物学部学士取得。
2010年コロンビア大学博士号取得。
2012年米国ニューヨーク大学ロースクール卒業卒業。
同年ニューヨーク州司法試験合格(2013年登録)
2014年米国弁理士登録。 2012年より複数の米国事務所で、特に特許を中心とした知的財産の分野について専門的な知識と経験を用いて、ライフサイエンス企業の訴訟・米国特許庁での係争に関わる。 個人事務所設立後は訴訟やライセンス契約の締結などに関わる他、米国に進出する日本企業向けに、顧問弁護士として一般的な法律問題にも対応。

Takada Legal: https://takadalegal.jp/professionals/

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

連載記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

セミナー

2025年7月2日(水)10:30-16:30~7月3日(木)10:30-16:30

門外漢のためのコンピュータ化システムバリデーション

2025年8月21日(木)10:30-16:30

GMP教育訓練担当者(トレーナー)の育成

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

株式会社シーエムプラス

本サイトの運営会社。ライフサイエンス産業を始めとする幅広い産業分野で、エンジニアリング、コンサルティング、教育支援、マッチングサービスを提供しています。

ライフサイエンス企業情報プラットフォーム

ライフサイエンス業界におけるサプライチェーン各社が提供する製品・サービス情報を閲覧、発信できる専門ポータルサイトです。最新情報を様々な方法で入手頂けます。

海外工場建設情報プラットフォーム

海外の工場建設をお考えですか?ベトナム、タイ、インドネシアなどアジアを中心とした各国の建設物価、賃金情報、工業団地、建設許可手続きなど、役立つ情報がここにあります。

※関連サイトにリンクされます