医薬品工場 ラボ型TOC計 QbD1200 導入事例(注射剤工場 製薬用水TOC試験)
2020/07/17
新技術

記事投稿:株式会社ハック・ウルトラ
昨今、医薬品製造の水試験への要求が増えており、品質管理で使われるラボ型TOC(全有機炭素)計は、高い測定精度三局適合だけでなく、データインテグリティ対策が重要視されている。品質・分析部門では、データインテグリティ対応の強化を図ると同時にTOC試験の作業工数やコスト削減を目指している。Hach QbD1200 製薬用水試験に合ったTOC測定精度、十分なデータインテグリティ対策、試験者の作業工数やコスト削減を実現できるラボ型TOC計である。今回、QbD1200を導入した医薬品工場A社の導入事例を紹介する。
1. TOC計に対する課題点
A社では3日/週のTOC試験を行っている。精製水と注射用水から毎回10数か所のユースポイントのTOC試験を実施しており、重要な品質試験のひとつとなっている。TOC試験では20ppb前後の測定結果を確認していたが、時折TOC値が、通常より低い10ppb未満の測定結果を示すことがあった。通常より低い数値が出た場合、オートゼロ校正を実施するが、終日作業となりTOC試験がストップしてしまうことやTOC記録が監査リスクとなる懸念を感じていた。また、PC内に保存された測定データや監査データはデータロスのリスクがあった。PCから外部サーバーへの転送を検討したが、自社内のデータ通信の人材のスキルの問題とメーカーサポートが得られず断念していた。ランニングコストの増加やメンテナンスに関する懸念もあり、TOC計の更新を行うこととなった。
既存機種 湿式酸化TOC計
使用年数 8年
① TOC結果が低すぎるので、通常TOC値より信頼性が低下していた
② データ消去リスクとバックアップ未対応によるデータインテグリティ対応の
査察リスクがあった
③ 管理PCを経由したLIMSサーバーへのデータ転送がうまくいかなかった
④ 消耗品コストや点検コストが上がりランニングコストの負担が増えていた
⑤ 標準試薬のリードタイムが長く、点検校正が遅れてTOC測定試験の遅延が発生
していた
2.TOC計の検討過程
まずは精度・再現性の高いTOC測定結果が得られる湿式酸化方式のTOC計を候補とした。燃焼酸化方式のTOC計は、100ppb未満のTOC値を得るため検量線校正を毎回実施しなければならず作業工数負担や試験時間が大幅に増えると考えられた。
次に、データインテグリティ条件を検討した。PCを利用せずにセキュリティ管理とデータ完全性対応ができるQbD1200のデータインテグリティ機能は査察時も分かりやすく非常に有用であった。LIMSサーバー連携の実績とノウハウがあることも評価できた。
A社では既存機種の後継モデルも検討したが、TOC結果に通常値より低くが出るリスクが残ること、PCを利用したセキュリティやデータ管理の複雑さ、LIMSサーバー転送に問題があることから、QbD1200がA社の要望に応える最も適したTOC計と考えられた。
QbD1200を2日間評価をした結果、10~20ppbの安定したTOC測定値を確認できた。QbD1200はタブレット端末の感覚の操作画面が分かりやすいこと、日常点検からTOC測定までを自動化した試験手順があること、サンプルクリーニング機能による自動キャリーオーバー対策など試験者の作業工数を削減できる。また、メーカーであるハック・ウルトラ社から直接のサポートや情報を得れることも安心感を得れる材料となった。
3.QbD1200に切り替え課題解決
① 20ppb未満の安定したTOC測定結果、旧TOC計と検出方式が異なりTOC結果に
信頼性がある
② PCを利用せずにセキュリティ対策とデータ完全性に対応でき、データインテ
グリティ対応がシンプルに、且つ、強化できた
③ QbD1200からLIMSサーバーへ直接にデータ転送できる仕組みを構築しノウ
ハウを得ることができた
④ 消耗品費と定期点検作業費が改善され年間ランニングコストを40%削減できた
⑤ 定期点検実施日に合わせた標準試薬の納期調整が可能となり、計画通りにTOC
試験が実施できている
(結論)Hach QbD1200は、製薬用水のTOC試験の信頼性向上、データインテグリティ対策強化
試験者の作業工数削減とコスト削減を実現できる次世代型TOC計である
QbD1200の製品詳細はこちらより
昨今、医薬品製造の水試験への要求が増えており、品質管理で使われるラボ型TOC(全有機炭素)計は、高い測定精度三局適合だけでなく、データインテグリティ対策が重要視されている。品質・分析部門では、データインテグリティ対応の強化を図ると同時にTOC試験の作業工数やコスト削減を目指している。Hach QbD1200 製薬用水試験に合ったTOC測定精度、十分なデータインテグリティ対策、試験者の作業工数やコスト削減を実現できるラボ型TOC計である。今回、QbD1200を導入した医薬品工場A社の導入事例を紹介する。
1. TOC計に対する課題点
A社では3日/週のTOC試験を行っている。精製水と注射用水から毎回10数か所のユースポイントのTOC試験を実施しており、重要な品質試験のひとつとなっている。TOC試験では20ppb前後の測定結果を確認していたが、時折TOC値が、通常より低い10ppb未満の測定結果を示すことがあった。通常より低い数値が出た場合、オートゼロ校正を実施するが、終日作業となりTOC試験がストップしてしまうことやTOC記録が監査リスクとなる懸念を感じていた。また、PC内に保存された測定データや監査データはデータロスのリスクがあった。PCから外部サーバーへの転送を検討したが、自社内のデータ通信の人材のスキルの問題とメーカーサポートが得られず断念していた。ランニングコストの増加やメンテナンスに関する懸念もあり、TOC計の更新を行うこととなった。
既存機種 湿式酸化TOC計
使用年数 8年
① TOC結果が低すぎるので、通常TOC値より信頼性が低下していた
② データ消去リスクとバックアップ未対応によるデータインテグリティ対応の
査察リスクがあった
③ 管理PCを経由したLIMSサーバーへのデータ転送がうまくいかなかった
④ 消耗品コストや点検コストが上がりランニングコストの負担が増えていた
⑤ 標準試薬のリードタイムが長く、点検校正が遅れてTOC測定試験の遅延が発生
していた
2.TOC計の検討過程
まずは精度・再現性の高いTOC測定結果が得られる湿式酸化方式のTOC計を候補とした。燃焼酸化方式のTOC計は、100ppb未満のTOC値を得るため検量線校正を毎回実施しなければならず作業工数負担や試験時間が大幅に増えると考えられた。
次に、データインテグリティ条件を検討した。PCを利用せずにセキュリティ管理とデータ完全性対応ができるQbD1200のデータインテグリティ機能は査察時も分かりやすく非常に有用であった。LIMSサーバー連携の実績とノウハウがあることも評価できた。
A社では既存機種の後継モデルも検討したが、TOC結果に通常値より低くが出るリスクが残ること、PCを利用したセキュリティやデータ管理の複雑さ、LIMSサーバー転送に問題があることから、QbD1200がA社の要望に応える最も適したTOC計と考えられた。
QbD1200を2日間評価をした結果、10~20ppbの安定したTOC測定値を確認できた。QbD1200はタブレット端末の感覚の操作画面が分かりやすいこと、日常点検からTOC測定までを自動化した試験手順があること、サンプルクリーニング機能による自動キャリーオーバー対策など試験者の作業工数を削減できる。また、メーカーであるハック・ウルトラ社から直接のサポートや情報を得れることも安心感を得れる材料となった。

3.QbD1200に切り替え課題解決
① 20ppb未満の安定したTOC測定結果、旧TOC計と検出方式が異なりTOC結果に
信頼性がある
② PCを利用せずにセキュリティ対策とデータ完全性に対応でき、データインテ
グリティ対応がシンプルに、且つ、強化できた
③ QbD1200からLIMSサーバーへ直接にデータ転送できる仕組みを構築しノウ
ハウを得ることができた
④ 消耗品費と定期点検作業費が改善され年間ランニングコストを40%削減できた
⑤ 定期点検実施日に合わせた標準試薬の納期調整が可能となり、計画通りにTOC
試験が実施できている
(結論)Hach QbD1200は、製薬用水のTOC試験の信頼性向上、データインテグリティ対策強化
試験者の作業工数削減とコスト削減を実現できる次世代型TOC計である

QbD1200の製品詳細はこちらより
以上
セールスへのお問い合わせ
電話番号:03-6205-5510
メール :hachjapansales@hach.com
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