通訳あるあるネタ【第8回】

今回は、査察をスムーズに行う7つのコツを「いろはにほへと」に沿って説明します。

「い」ラスト(図解)で説明する
査察官にとって、通訳を介するコミュニケーションはそれだけでストレスです。できるだけ言葉に頼らず、図やイラストを用いて視覚に訴える説明をしましょう。事前準備として、品質システム(逸脱・OOS、変更管理、CAPA、苦情など)や製造工程のフロー図を作成すると効果的です。また、写真や図を使って設備の不具合などを説明すると、査察官も状況がクリアにイメージできてスムーズに進行します。

「ろ」んし(論旨)を明確に
逸脱などの複雑な経緯を説明する時に、説明の仕方がまずくて査察官をイライラさせたり混乱させたりすることが少なからずあります。工場のことをよく知らない査察官でも全容が理解できるように、「4号棟のA(品目)の~工程で使用する反応釜で…」など、背景情報から不具合事象にズームインする話し方を心がけましょう。オープニングのプレゼンテーションに含まれる製造工程のフロー図を見せながら説明すると、なお効果的です。このような背景情報は、査察官が「EIR」(Establishment Inspection Report:施設査察報告書)を作成するときに必要です。また、ひとりよがりな説明や枝葉末節が多い説明は、結局何が言いたいのか論旨が見えにくくなります。ポイントを整理して説明ができるように、第三者に聞いてもらって何度も練習しましょう。

「は」っきり話す
小さい声で早口で話すと、せっかくの良い説明が通訳者に伝わらず、査察官も理解できません。もともと声が小さい人が大声で話すのは難しくても、ゆっくりはっきり話すことはできます。「僕は滑舌が悪いから…」と気にする方がいらっしゃいますが、スピードを落として丁寧に話してくだされば、大丈夫です。
 

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