スタートアップバイオベンチャー経営(栄一の独り言)【第6回】

今回は、「核酸医薬の創薬・開発を目指すスタートアップベンチャー企業へ」と題してその事業化へ向けて核酸医薬を製造委託する場合のCDMO選びのポイントについてお話をします。

<前回のあらすじ>
核酸医薬は、高い標的特異性と遺伝情報に基づいた創薬設計アプローチが易しいことから需要拡大が期待されています。RNA修飾技術の進歩で生体内の安定性が高まり、また、核酸デリバリー技術の進展によりその実用化が進んできました。2030年には約2.5兆円を超す市場規模に拡大するという予測もあります。

<今回のお話し:バイオベンチャーが核酸医薬を製造委託する場合のCDMO選びの8つのポイント>
まずは、核酸医薬を合成する基本知識の整理から始めます。

・核酸医薬の合成法には、主に、「固相合成法」と「液相合成法」の2種類があります。

  1. 固相合成法:分子をビーズ上に連結させ、反応試薬の溶液中に入れることで、合成反応を段階的に行う方法)では、アミダイト(原体、核酸医薬に用いられるオリゴヌクレオチド(核酸オリゴマー)を製造する際の出発原料)を吸着させた特殊な樹脂を出発原料とし、アミダイトを鎖状に結合させDNAやRNAを製造します。この核酸合成サイクルは繰り返し行われます。合成サイクルの繰り返しに伴い、塩基の欠失などの不純物が増幅されるリスクを伴います。
    更に、製品と同等の性質を持つ不純物が含まれる可能性がり、精製工程で除去が難しくなる場合があることも核酸医薬品製造の特徴に挙げられます。また、原料であるアミダイトの不純物の中には品質に影響するものがあるため、出発原料の不純物管理も重要です。
  2. 液相合成法:固相合成法における高分子ビーズにかえて、有機溶媒によく溶ける保護基(Anchor)を用います。Anchorを用いることで、オリゴ鎖(オリゴ核酸、ペプチド) が延びても均一溶液として存在するので、合成の高効率化に優れているだけでなく、Anchorの性質を利用した単離・精製を可能にし、製品の高純度化に優れています。液相合成法は、固相合成法で必要な特殊な設備が不要で大量生産に適しています。

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