オーナーのプロジェクトマネジメント【第14回】

今回は、詳細設計ステージについて記載する。
 
参考 以前に記載した記事の目次
 1.  はじめに
 2.  プロジェクトステージの概要
 3.  何をマネジメントするか
 4.  プロジェクト計画に関連する主要な問題点
 5.  プロジェクトマネジャーの役割と責務
 6.  プロジェクトマネジャーの資質
 7.  プロジェクトで使用することば
 8.  外部への依頼範囲
 9-10. FS(Feasibility Study)ステージ
11-13. 基本計画(概念設計)ステージ
14-16. 基本設計ステージ
 17. 発注方式

18. 詳細設計ステージ【その1】
 (1)詳細設計全般
 第1回の表2.1に記載したが、詳細設計とは、機器類の工場製作、現場での施工が可能となるような詳細な設計(製作設計、施工設計)のステージである。つまり、基本設計ステージでGoと評価されたプロジェクトの継続業務であり、生産設備・付帯設備および付帯する諸施設の機能および構造を、仕様書等の図書により詳細かつ具体的に定義し、製作および施工設計に必要な諸条件へと展開する設計作業およびエンジニアリング作業を行ない、製作図および施工図を作成するステージである。また、コントラクター(エンジニアリング会社、ゼネコンなど)に一式を発注した場合は、コントラクターから各ベンダー(以降サプライヤーを含む)やサブコントラクターに発注され、一般には各ベンダーやサブコントラクターにて詳細設計図が作成される時期でもある。
 設計上の課題は全て解決しておかなければならないのがこのステージであり、詳細設計以降での設計変更はプロジェクトにとって大打撃となるだけに、確実に基本設計を発展させていく必要がある。特に基本設計の内容を見落としたり、まったく詳細設計に反映されなかったりする場合がある。また基本設計の内容や目的を理解しないで、例えば金額的に安くなるからという理由だけで、詳細設計において基本設計の内容を変更するという場合もある。さらに、この詳細設計ステージで基本設計の間違いやミスに気付く場合があるが、その程度によっては基本設計ステージのやり直しとなる場合がある。詳細設計ステージにて、なんとか修正対応のできる程度のものであれば、プロジェクトへの影響は少なくて済む。最悪のケースは、詳細設計ステージで基本設計の間違いやミスに気付かない場合である。すなわち、製作や施工段階、あるいは試運転時にその間違いやミスに気付いた場合である。いずれにしろ、詳細設計ステージは、設計ステージの最後の砦である。

 主な検討項目は(以下の項目は順不同であるが)、
    ・基本設計の詳細化
       基本設計に基づき詳細設計を実施
       機器などの製作や現地施工のできる設計図書の作成
       設計上の全課題の解決
       主要な詳細設計図書としては
          -P&ID(最終決定版)
          -詳細配置図(機器等の詳細寸法が決定した配置図)
          -機器リスト(ベンダー情報を含む)
          -機器詳細仕様書/図面(主としてベンダー作成)
          -DCSのハードウェアおよびソフトウェア設計
          -各工事仕様書/施工図(主としてサブコントラクター作成)
           土木建築・空調・配管・電気・計装・DCS・断熱・塗装ほか
    ・詳細設計のリスクアセスメント
    ・設計レビューとDQ(設計時適格性評価)の実施
    ・次ステージへの準備
      -施工計画
      -検査や試運転の計画
      -コミッショニングやクオリフィケーションプランの作成
      -運転や保全などの要領書/手順書の作成
    ・実行予算管理
    ・詳細工程表の作成と管理

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