【WHOの非公開情報共有の話題 等】ASTROM通信<84号>

2016/09/01 その他

株式会社プロス発行のメールマガジン『ASTROM通信』のバックナンバーより記事を抜粋し、一部改編をしたものを掲載いたします。

本稿は【2015.10.15】に発行されたものです。
記事の原著は、こちらでご確認下さい。 ASTROM通信バックナンバー


こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

まだ10月とはいえ、年賀状やお節料理の広告を目にするような時期になってきましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?

さて、今回は、下記2つのテーマを取り上げたいと思います。
1)EC、EMA、WHOによる非公開情報の共有について
2)製薬業界向けデータセンター事業について

最後までお付き合いいただければ幸いです。


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EC、EMA、WHOによる非公開情報の共有について
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欧州委員会(EC)と欧州医薬品庁(EMA)は、世界保健機構(WHO)と、医薬品の安全性、品質及び効力に関する非公開の情報を共有することで合意し、2015年9月1日より共有を開始しました。非公開の情報には、欧州連合(EU)内で既に正当性が認められた情報だけでなく、照査中の情報や、WHOにより適格性が確認される前の情報・照査中の情報も含まれます。

この協力は、各組織間のコミュニケーションを強化し、より容易、かつ、より迅速に、公衆衛生を守るための行動をとることを可能にします。また、この合意により、患者がEU内の新しい革新的な薬にアクセスすることを早め、新薬の各組織による評価の重複を防ぎ、承認を促進する等の効果が期待されます。

秘密厳守のもと、各組織は下記の情報を共有することになります。
・承認後の医薬品安全性監視データ
特に、定期的な安全性の報告から生じた懸念のあるデータ、副作用に関するデータ 等
・科学的アドバイスの申請、希少薬の指示、販売承認に関する情報、重要な公衆衛生に関する承認後の活動の情報 等
・査察、製造設備、臨床研究に関するデータや関連するレポート

出典:
http://www.ema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/news_and_events/news/2015/09/news_detail_002396.jsp&mid=WC0b01ac058004d5c1

<コメント>
WHOといえば国連の専門機関ですが、今回の合意は、ECやEMAといった特定地域の組織との非公開情報の共有という点で少し気になりました。もちろん、情報共有は有益なことではありますがヨーロッパだけでなく、是非とも、世界中の当局と情報共有をしてほしいものです。

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執筆者について

橋本 奈央子

経歴 株式会社プロス CSマネージャ
製薬企業向け生産管理システムの導入、バリデーション作業に従事。
コンピュータ化システムバリデーションにマンパワーをかけられない中小の製薬企業にて、バリデーション作業支援を実施。
規制当局のサイト等から、最新の規制動向や指摘事例を収集し、月2回ASTROM通信にてご提供。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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