【ついに日本のPIC/S加盟決定!】ASTROM通信<51号>

2014/09/08 製造(GMDP)


株式会社プロス発行のメールマガジン『ASTROM通信』のバックナンバーより記事を抜粋し、一部改編をしたものを掲載いたします。
 
本稿は【2014.05.30】に発行されたものです。
記事の原著は、こちらでご確認下さい。 ASTROM通信バックナンバー
 
 
こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。
 
静岡県内の山間部ではホトトギスが鳴き始め、すっかり初夏らしくなってきました
が、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
 
さて、既にご存知の方も多いと思いますが、2014年5月15日~16日にローマで開かれたPIC/Sの総会で、ついに、日本が今年の7月1日からPIC/Sに加盟することが承認されました。
 
そこで、今回は、PIC/S加盟の話題と、同じ総会で導入が決定したPIC/S GDPガイドラインの話題、について取り上げたいと思います。
 
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日本のPIC/S加盟決定
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前述の通り、2014年5月15日~16日にローマで開かれたPIC/Sの総会で、日本が今年の7月1日からPIC/Sに加盟することが承認されました。
2012年3月9日に加盟申請をしたので、2年ちょっとで加盟承認を得られたことになります。
 
2012年4月10日に加盟申請をした韓国も、日本同様、今年の7月1日からPIC/Sに加盟することが承認されました。
 
アメリカのFDAの場合、2005年に申請してから2011年1月1日に加盟するまで5年かかったことを考えると、日本も韓国も非常に短期間で承認が得られたといえます。
 
加盟承認を得られたということは、日本のGMP基準が国際的なレベルであると認められたことになります。
もちろん、今までも、日本のレベルが低かったということはないと思いますが、公に認められたということは意義深いのではないでしょうか。
 
また、2014年12月31日までにPIC/S GMP適合証明書がなければ、台湾への医薬品の輸出ができなくなるのではないかと懸念されていましたが、それが回避できるという点でも、加盟承認は意義のある出来事だと思います。
 
PIC/S加盟により、今後(1)患者が安全な医薬品にアクセスしやすくなる(2)査察リソースが効率的に活用できる(3)日本の医薬品の海外輸出がしやすくなる等の効果が期待できますが、製薬会社様は、今まで以上に海外の規制動向に注意を払い、グローバルな視点を持つことが必要になってくると思われます。
 
次の章で取り上げますPIC/S GDPガイドラインのような情報も、PIC/Sに加盟したからには"自社には無関係"と言ってはいられません。今まで以上に積極的に情報収集をしていく必要があるでしょう。

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執筆者について

橋本 奈央子

経歴 株式会社プロス CSマネージャ
製薬企業向け生産管理システムの導入、バリデーション作業に従事。
コンピュータ化システムバリデーションにマンパワーをかけられない中小の製薬企業にて、バリデーション作業支援を実施。
規制当局のサイト等から、最新の規制動向や指摘事例を収集し、月2回ASTROM通信にてご提供。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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