GMP施行通知改正のポイント及び実施上の対応策(1)

2013/10/14 製造(GMDP)

宮木 晃

 
はじめに
 日本当局(PMDA)は2012年3月9日にPIC/Sに加盟申請したことを踏まえて、GMPの改正とGMP事例集の改訂作業を日薬連と共同で進めてきた。
 2013年6月14日にGMP施行通知改正(案)のパブリックコメント募集と7月31日・8月2日には日薬連主催の説明会が行われ、8月30日に正式に施行されたところである。
 今回の改正は日本の全ての医薬品製造所に課せられる重要な事項であるので、本稿ではその背景と概要及び相違点について説明し、日本の医薬品製造所では今後如何にしてGMPを再構築すべきかについて、わかりやすく説明する。
 
1.GMP施行通知改正の背景
 2013年8月30日に施行した「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の扱いについて」(薬食監麻発0830第1号 平成25年8月30日)を発布するに当たっての背景は以下の通りである。
 
 日本当局(PMDA)は2012年3月9日にPIC/Sに加盟申請して、承認を得るためにはいくつかの課題が生じている。
 PIC/Sの加盟承認を早期に取得するためには日本のGMP基準(施行通知、事例集)を改定する必要があった。
 
 1.全般的事項
   (1)国際整合性の明確化
    (2)PIC/S加盟に向けたGMP基準の整合性
    (3)ICH Q8・Q9・Q10(Qトリオ)の実施
      
 2.バリデーション基準の整合性
   (1)EU-GMP(PIC/S GMP)のプロセスバリデーション
   (2)cGMPのプロセスバリデーション

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執筆者について

宮木 晃

経歴 高崎健康福祉大学 TRセンター 前センター長 (代表理事)
元PMDA GMPエキスパート
アステラス製薬、ノバルティスファーマ、キリンビール医薬事業本部、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)、上武大学看護学部専任講師を経て、現在製薬会社等のコンサルタント、アドバイザーを務めている。2011年10月より製剤機械技術学会 監事。
製薬メーカー/当局と両面からの国内・海外製造所の医薬品GMPの調査・査察経験を有し、GMP関連の著作・講演多数。
※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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