医薬品の外観目視検査における要求品質の明確化のために【第18回】

固形製剤の検査工程の管理

1.固形製剤の検査工程の管理
 検査工程の管理者は、目視検査の特性については誰よりも熟知している必要がある。管理者は、自分で検査する能力が必要なわけではなく、目視検査員、工程スタッフに一定時間に所定数の検査を行うことの妥当性を納得させ、その技能を身につけさせ、実施させる能力が必要となる。
 日常検査業務においては、以下の確認、管理が必要である。
管理者は、検査不良率トレンド、不良品分類を行い、これらのデータを検査員及び製造担当者にフィードバックし、ともに異物低減のための改善を推進すべきである。
 以下に、固形製剤の目視検査工程の管理例を示すが、注射剤の目視検査でも同様な管理が必要である。

(作業前確認)
 ・検査室内、検査機、器具が清浄化されていること
 ・前回検査の残留物がないこと
 ・検査を行う中間製品の品名、ロット番号、数量を指図書にて照合

(準備)
 ・目視検査室に中間製品を搬入
 ・製品名、ロット番号、数量及び作業日を記入したパネルを掲示
 ・検査機ベルトスピード、バイブレーション強度の設定
 ・蛍光灯を点灯し照度を測定する(定期的)
 ・検査機による反転確認(片面マーキング錠の流通、摘出)
   ――>マーキング錠は、使用後数量確認し確実に廃棄する
 ・検査員は、不良見本を検知できることを確認し、記録する
 ・予備検査
   一定数(1000錠程度)を通常設定条件で予備検査を行う
   ――>不良品が判定基準以下であれば、通常検査
   ――>不良品が判定基準を超えている場合、工程責任者に連絡し、検査スピードを落とす

(検査)
 ・ホッパーに中間製品を投入
 ・吐き出し口の開口部を調整し、流通量を調節する
   ――>錠剤側面も検査できるように間隔をとる
 ・反転前後に検査員を配置する
 ・検査機ベルト、バイブレーターのスイッチを入れる
 ・不良品は専用のピンセットを用い取り除く(不良品入れに)
   ――>製品に素手で直接触れてはいけない
 ・検査単位毎に不良率を算出し、判定基準以上の不良がある場合は、再検査基準に従う
 ・30分に5分の割合で目休めを行う

(検査後確認)
 ・全検査終了後、不良数量、不良率を算出し、不良分類を行う
   ――>不良品は、明確に表示を行い、確実に廃棄する(記録)
 ・検査終了後に、再度、検査機による反転確認を行う
   ――>反転不備の場合は、再検査とする
 ・QCによる良品抜取検査を受ける
   ――>抜取検査基準(JIS Z-9015)に従う
 ・抜取検査結果により、中間製品保管室に保管または再検査を行う

(作業後確認)
 ・検査表示パネルを変更する(清掃中)
 ・検査機の清掃手順書に従い、検査機周辺、使用器具を清掃する
 ・工程責任者は、清掃終了後、清浄化状態及び残留物の有無を確認し、記録する
   ――>工程責任者は、清掃不十分、残留物検知の場合、再度の清掃を指示する
 ・良好であれば、検査表示パネルを変更する(清掃済み)
 

執筆者について

経歴 ※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

連載記事

コメント

コメント

投稿者名必須

投稿者名を入力してください

コメント必須

コメントを入力してください

キーワード検索

セミナー

eラーニング

書籍

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

※関連サイトにリンクされます