厚生労働省/台湾が日本を新薬簡略審査制度の対象に追加

2016/08/02 ニューストピックス

8/2付で厚生労働省医薬・生活衛生局国際薬事規制室から「台湾が日本を新薬簡略審査制度の対象に追加しました ~日本の医薬品の輸出促進や台湾の保健医療への貢献に期待~と題したPress Releaseが出ています。
 
2013年11月に署名された(公財)交流協会と亜東関係協会による「日台薬事規制協力取決め」に基づく当該協力活動の成果として、2016年7月28日に台湾における新薬の承認審査に係るルールである「新薬審査登録簡略審査制度」が改訂され、米国食品医薬品庁(FDA)、欧州医薬品庁(EMA)に続いて、厚生労働省及び独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)も同制度の対象に追加されることになったというものです。
 
結果として、企業が台湾で新薬の承認申請を行う場合、日米欧の三極のうち二極で当該新薬の承認があれば()、承認審査過程の一部が簡略化され、より早期に台湾での上市を目指すことができるようになります。
これにより台湾において、日本で開発された新薬へのアクセスが迅速化され、日本の医薬品の輸出促進や台湾の保健医療の質の向上に貢献することが期待されます。
(※)改訂前は、FDA及びEMA両方の承認が必要とされていました。
 
両協会間の協力活動は、2015年6月26日に厚生労働省が策定した「国際薬事規制調和戦略」及び同日にPMDAが策定した「PMDA国際戦略2015」に資するものということで、厚生労働省としては、日本の薬事規制の信頼性構築に向けて、引き続き積極的に両協会間の活動を支援していくとのことです。
 
台湾での新薬承認申請、しいては輸出を考えている製薬企業にとっては大きな意味があると言えます。
 
Press Release自体は下記URLをご参照ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000132009.html
 

執筆者について

古田土 真一

経歴

GMDPコンサルタント(Pharmaceutical Quality Science Advisor)

1979年より田辺製薬(株)(現田辺三菱製薬)にて合成探索研究、プロセス・工業化研究、CMCプロジェクト開発、治験薬QA、コーポレートQAを歴任。2008年より武州製薬(株)にてQA/QCの管理監督。2009年より中外製薬(株)にて治験薬・医薬品のQA業務・品質システムを改革推進。2013年よりアステラス・アムジェン・バイオファーマ(株)にてCMC・Supply Chain・QAの長として業務構築。2015年より三井倉庫ホールディングス(株)にてヘルスケア製品の事業開発アドバイザーとして業務構築。2015年9月より (国立研究開発法人) 国立精神・神経医療研究センター/トランスレーショナル・メディカルセンター臨床研究支援部アドバイザーとして医薬品開発を、また2022年11月からジェダイトメディスン(株)の品質アドバイザーとして医薬品上市を支援中。
医薬品の開発から上市・保管・流通までを品質の側面から一貫した経験を活かし、GMDPコンサルタントとしてGood Practicesの支援依頼に対応中。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

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