新・医薬生産経営論(技術革新とこころの経営史)【第3回(最終回)】

2020年(平成32年)の夏季オリンピック東京大会に向けて、日本をさらに洗練された国、世界中の誰からも信頼される国にする。この国は、そのための新しい出発をするときが来ている。

特に、病気に悩み苦しむ患者さんを顧客とする医薬品企業は、自らの存在意義、自らの経営精神をあらためて強く認識し、それを基軸として毅然とした経営をしなければならない。これからの経営の精神の中核は、「信頼」ということであろう。絶対に、患者さんや取引先や社会、そして事業の発展を最も支えてくれる従業員から厚く信頼される企業にならねばならない。事業規模や利益や配当の大きさや、進出国数の多さといったミーハー的な経営の精神を中核に置いたのでは、医薬品企業の永遠の繁栄はない。新しい出発は、「団塊の世代」以上の年寄りが動いたり口を出したりするのではなく、若者たちの役割だと願う。戦後の日本経済復興という歴史的な「奇跡」を実現した日本人の強い精神が若者たちのDNAの中に継承しているはずだから、決して、若者たちが出来ないことではない。ただし、戦後経済の復活と成長の中で、思いもよらず生まれ巨大化した悪魔は退治する勇気を持つことが必要である。

正直なところ、「団塊の世代」の私としては寂しい。

「団塊の世代」は、1964年(昭和39年)の東京大会と2020年の大会との56年間の狭間に人生の盛りを生き、日本の経済史に大きく貢献しないまま生涯を終えそうな、そんな気がするからである。しかし、やむを得ない。後10年もすれば、「団塊の世代」も「絶滅危惧種」になるのだから...。

冗談半分だが、オリンピック東京大会は、京都のしば漬けを刻んで温かいご飯と混ぜておにぎりを作り、その外側全面に富山のとろろ昆布をまぶす。そうして作ったおにぎりを茶碗に入れ、熱いお茶を茶碗にそそぎ、おにぎり茶漬けにする。爺臭いが、これを食べながら、オリンピックをテレビ観戦する。それが、現時点での、私の見込みである。「老兵は死なず、消え去るのみ」のスタイルである。

洗練され、信頼された美しい国家国民が開催するオリンピックが成功しないはずはない。そして、オリンピック以降も、日本という国家、日本の経済、日本の企業は、長久の平和と繁栄が続くに違いない。
 

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