製薬用液剤製造の品質管理における"異物標準(限度見本)"
記事投稿:ショットモリテックス株式会社
1.製薬用液剤の異物検査について
注射剤・ワクチン等の医薬品を製造している製薬企業において製品への異物混入は致命的となる。
従来異物検査については各社で注力し、取り組んできている工程ではあったが2011年に日本薬局法第16条が改定された後、より一層注力、徹底をしている工程である。
但し、日本薬局法はあくまでも検査方法を謳った法令であり各社現場に対する強制力はない為、近年、各社ではGMP(Good Manufacturing Practice)並びにバリデーションを見直し、更なる高品質の製品を保証できる様、異物混入並びに異物混入製品の出荷を防止するシステムの構築に注力している。
その中でも特にバリデーションデータ取得についてはGMP構築の土台ともなる重要な工程の為、検査員の目視トレーニング強化並びに異物検査装置の校正を行いバリデーションとの相違確認を徹底し、日々歩留まり向上に努めている。また、近年の異物検査装置の技術向上に伴い、異物検出サイズを50μm以上と設定している企業も増えてきている。
2.製薬用液剤の限度見本
製薬用液剤の異物検査で使用される限度見本は概ね下記3パターンに分かれており、利点と欠点がある(表1)。
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