【第20回】中国への第一歩:初めての訪問者のための生活と文化のプチガイド ~様々なトピックに焦点を当てて~

中国若者の貧困

1.若者の貧困問題
1.1 就職難
 中国の大学進学率は近年大幅に向上し、2023年には50%を超えました。しかし、大学での学習内容が企業の求めるスキルと一致していないケースが多く、就職難に繋がっています。
 2023年、中国では1158万人が大学を卒業し、史上最も厳しいと言われる就職難に直面しています。大学卒業生は昨年と比べて7.6%増加し、就職を求める学生が市場に溢れています。2022年の時点で、大学卒業生の就職率は極めて低く、文系学生の就職率は12.4%、理系では理学系が29.5%、エンジニア系が17.3%となっているようで、文系学生や専門学校卒業生の就職難が深刻です。企業は、実践的なスキルや経験を持つ人材を求めており、大学での学びだけでは不足しているという声も多いです。

1.2 就職活動の負担増
 中国の就職活動は非常に競争が激しく、多くの時間とお金が必要です。
就職活動のための専門機関やコンサルタントも増えており、経済的な負担が大きくなっています。特に、地方出身の学生や貧困家庭出身の学生は、就職活動において不利な状況に置かれているそうです。

1.3 内定取り消し問題
 2022年、中国の大手IT企業が内定を突然取り消した問題が社会問題になりました。
この問題は、中国の厳しい就職環境を象徴する出来事として、多くの若者たちの不安を高めました。内定取り消しの理由は、企業業績の悪化や、採用計画の見直しなどが挙げられています。政府は、企業に対して内定取り消しのルール作りを求めています。

1.4 若年失業率
 2023年6月、中国の16~24歳の若年失業率は21.3%に達し、過去最高を記録したそうです。これは、OECD諸国の平均失業率(約5%)と比べて非常に高い数値です。

 

 

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