米国FDA/BLA評価に関する内部マニュアル

10/23付で米国FDAから「Office of Biotechnology Products and Office of Compliance, Office of Manufacturing Quality Interactions on BLA Assessments」と題する内部マニュアル(Manual of Policies and Procedures (MAPP) 5017.1)が発出されています。
内容自体はBLA(Biologics License Applications)の評価に関する内部マニュアル(要はSOP)で、担当部署の“役割と責任(Role & Responsibilities)”を明文化したもののようです。

この手のものの発出の仕方や内容を見ていると、日本で解釈・運用しているGXPとは、社会的・文化的な背景の違いを感じると共に、彼らの感覚にならないと、少なくとも彼らの求めるGXPを遵守するには至らないのだろうとつくづく感じてしまいます。

今回の場合で考えれば、日本にも「業務分掌」といった各部署の業務内容を記したものは存在しますが、“責任”という形での明確な表現は薄いのではないでしょうか。
また、この手の内部手順・マニュアルが、担当者個人の「Job Description」に落とし込まれ、その“ジョブ”を遂行する上で必要な「教育訓練計画(マトリックス)」が規定され、その実施記録がGXPにおける「個人教育訓練記録」となって評価されるという、極めてロジカルかつシステマティックな形で成立していると言えます。

日本においては、少なくとも製薬企業において、形式的な「教育訓練」や「Job Description」さらに「業務分掌」は多々見かけますが、それが実態としての日々の業務の運用基準として活用されているケースを殆ど見たことがありません(皮肉っぽくて申し訳ありませんが、筆者の経験からはそのように見受けられます)。

日本において欧米の求めるGXPを遵守するのであれば、まずは彼らの社会的・文化的背景を理解した上で、彼らの文化の一部と言えるGXPを学ばない限り、本来のGXPを理解し運用することは困難だと考えるのは筆者だけでしょうか。

筆者としては、日本には日本の良さがあるのも事実であり、「仏教・儒教の影響を受けた性善説」に基づくGXPの運用があっても良いと考えたりしています。
事実、曖昧な表現である(失礼!)本邦の「GMP省令」「GQP省令」「治験薬GMP基準」などの中、記載されている『●●すべき』を“over control”とも言えるほど遵守しようとする国民性、そして結果としても世界に誇れる品質を担保している日本製品に対して、もっと胸を張っても良いと考えるのは筆者だけでしょうか。

話が逸れてしまいましだが、今回の米国FDAの内部マニュアルも米国の社会的・文化的背景の下での国民性込みでの内容と思います。
同じ読むのであれば、背景等の推測も入れて読みほどくということがあっても良いように思います。

今回の内部マニュアルは下記URLからダウンロード可能です。

http://www.fda.gov/downloads/AboutFDA/CentersOffices/OfficeofMedicalProductsandTobacco/CDER/ManualofPoliciesProcedures/UCM195932.pdf

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