米国FDA/生物製剤製造問題でCRLを回避するための積極的な対策を要請

2024/08/21 ニューストピックス

8/20付のRAPSが「Cavazzoni urges proactive measures to avoid CRLs for biologics manufacturing issues」と題する記事を掲載しています。

Duke Margolis Institute for Health Policyがthe National Press Clubで主催した話のようですが、CDER部長Patrizia Cavazzoni氏によると、近年の生物製剤ライセンス申請(BLA)の急増に伴い、CDERは、製造問題に関連する施設に、ますます多くの完全回答書(Complete Response Letters:CRL)を配布しているとのことです。

ちなみに、CRLとは、規制要件を満たしていないとして製造施設に送られるレターのことです。

要は、早く申請したいとして、CMCの整備が不十分なまま申請しているという実態があるということことかと思います。

あくまで個人的意見にすぎませんが、ベンチャー企業等の傾向として散見されるのは、安全性と有効性についてはプロがしっかりとデータを取得していく半面、実際の物づくりに相当するCMCは後手に回り(場合によっては形だけのGMPやGQPで中身は???)、申請間近に焦る企業が多いように思います。

関係者および興味のある方は、下記URLのニュース記事を参照ください。
https://www.raps.org/news-and-articles/news-articles/2024/8/cavazzoni-urges-proactive-measures-to-avoid-crls-f
 

執筆者について

古田土 真一

経歴

GMDPコンサルタント(Pharmaceutical Quality Science Advisor)

1979年より田辺製薬(株)(現田辺三菱製薬)にて合成探索研究、プロセス・工業化研究、CMCプロジェクト開発、治験薬QA、コーポレートQAを歴任。2008年より武州製薬(株)にてQA/QCの管理監督。2009年より中外製薬(株)にて治験薬・医薬品のQA業務・品質システムを改革推進。2013年よりアステラス・アムジェン・バイオファーマ(株)にてCMC・Supply Chain・QAの長として業務構築。2015年より三井倉庫ホールディングス(株)にてヘルスケア製品の事業開発アドバイザーとして業務構築。2015年9月より (国立研究開発法人) 国立精神・神経医療研究センター/トランスレーショナル・メディカルセンター臨床研究支援部アドバイザーとして医薬品開発を、また2022年11月からジェダイトメディスン(株)の品質アドバイザーとして医薬品上市を支援中。
医薬品の開発から上市・保管・流通までを品質の側面から一貫した経験を活かし、GMDPコンサルタントとしてGood Practicesの支援依頼に対応中。

※このプロフィールは掲載記事執筆時点での内容となります

連載記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

セミナー

2025年5月30日(金)10:00-16:30

バイオ医薬品の開発とCMC戦略

2025年7月2日(水)10:30-16:30~7月3日(木)10:30-16:30

門外漢のためのコンピュータ化システムバリデーション

CM Plusサービス一覧

※CM Plusホームページにリンクされます

関連サイト

株式会社シーエムプラス

本サイトの運営会社。ライフサイエンス産業を始めとする幅広い産業分野で、エンジニアリング、コンサルティング、教育支援、マッチングサービスを提供しています。

ライフサイエンス企業情報プラットフォーム

ライフサイエンス業界におけるサプライチェーン各社が提供する製品・サービス情報を閲覧、発信できる専門ポータルサイトです。最新情報を様々な方法で入手頂けます。

海外工場建設情報プラットフォーム

海外の工場建設をお考えですか?ベトナム、タイ、インドネシアなどアジアを中心とした各国の建設物価、賃金情報、工業団地、建設許可手続きなど、役立つ情報がここにあります。

※関連サイトにリンクされます